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現在も熊本市のあちこちで漏水の検査と修理が施行されながら、水は供給されている。当院の場合、水道管から、当院用の貯水槽に水をいったんためて、それをポンプであげて使うので、いったん水の供給が始まれば、断水の可能性は低くなる。その点、一般家庭の方は、時に給水、時に断水で申し訳ないと思っている。

しかし、おかげさまで、職員は水汲みの業務から解放され、本来の業務に専念できる。4月16日1時の本震で停電となり、水をくみ上げるポンプが作動しなくなったので、水が出なくなった。そしてたぶんそのころ水道管からの給水も停止した。

水と電気がなければ、調理も、洗濯も、清掃もできない。シャワーや木曜も不可である。トイレの水も流せない。電気が復旧したのが17日の夜。その日は貯水槽にたまっていた水が使えたので、一時的に水は使えるが、早晩水はなくなる。新生児の沐浴、産後お母様のためのシャワー用の水は確保したいので、節水モードとした。

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幸いにそこに、近隣の農家からのありがたい申し出があった。使用したこのとのない貯水タンク(750L)の借用と、地下水による給水である。この地下水は深さ70m位のところからくみ上げるものであるが、やはり地下水なので、そのまま飲用とはできない。しかし、この水を使えば、洗い物やトイレの水として使用できる。

次なる問題は、エレベーターが緊急停止していることであった。実はエレベーターは、14日夜の前震でいったん止まった。日立の方の懸命の復旧作業で、15日早朝に復旧作業でいったん復活した。しかし16日未明の本震でまた止まった。日立の方も忙しく、たぶん19日にようやく使えるようになった。

その間1階の水を2/3/4階の水をためる場所まで組み上げることが、朝の職員総出のひと仕事。エレベーター復活で、階段を上げなくてよかったのが助かった。この間飲用としてペットボトルで水をいただき、19日夜に給水車で1トンの水をいただいた。この時点で、貯水槽には約8トンの水があった。これで何とか節水モードでと思っていた。

熊本市の断水は順次解除され、残り20%の区域として残ったのが当院の所属する、高遊原給水地区であった。熊本市の緊急情報でも、この地区の給水再開はいつになるかわからない、と掲示されていたので8トンの水でやりくりをと考えていた。

ただ災害後数日が過ぎ、当院入院の方以外にも、新生児の沐浴で悩む方々が多くなり、そうした方々への提供も必要な状態となり、8トンの水がいつまで持つか、不安であった。そこで医師会に相談し、熊本県医療政策課に話が通り、熊本市の水道局に指示が出て、当院に給水車が来ることになった。2トンの水をたたえた車が20日に到着した。

不思議なことに貯水タンクを開けたら、水がたまっていた。神様の贈り物であろうか?たぶん高遊原地区の試験給水が夜間に行われ、その結果として給水されたと想像する。そこで給水車には帰っていただいた。ただ、水の給水が本当かどうか自信がなかったので、節水モードはそのままとした。

21日も貯水タンクを確認し、満水であることを確認し、水は要事使用可能とした。これにより、ようやく職員は水汲み業務から解放された。

給水当初の水は濁っていてとても飲用にはできなかった。その後使用を行い、今朝の水は少しきれいになった。でも、今の状況では飲用してなにかがあれば、と考えてしまうので、飲用は当面ペットボトルでと思っている。

お世話になった給水タンクは23日に改修された。農家の方、そして多数の方から支援をいただき、水の問題もこうして解決したのであった。