5月27日、今日は帝王切開も中止になったし、黒田先生もいるし、それなら・・・と水曜日のていおうせっかいのおわったあとからいろいろと考えていた。しかし、昨日のブログを書いた頃から少し雲行きが怪しくなり、昨日の外来の終了後には、陣痛発来で入院が数名あり、土曜日の朝までには生まれそうにない雰囲気。そして金曜日の夜には、帝王切開を土曜日にすることに決まった。

ということで、土曜日のお楽しみは吹っ飛んだ。ま、いつものこと、といえばそうであるが・・・・・。

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ある意味では私の生活はギャンブラーのようなものである。私の行き先は、降った賽の目に聞いてくれ、というわけではないが、こればっかりは仕方がない。いつどうなるか、誰にも予想できない。生まれるかもしれないし、うまれないかもしれない。途中で胎児の状態が悪くなるかもしれないし・・。そしてやっと終わったと思ったら、外来に出血や悪阻でお越しになる方が現れ、破水したとお越しになる方も。

つまり自分の行き先はまるで予測不可能で、となれば、その瞬間に何かできることがあるとすれば、その時にするしかない、ということにある。そこに人様をまきこむと、面倒が増えるので、できるだけ個人的に何かをするほうがお気楽である。とはいえ、少ないけれども私にも人間関係もあるしな、と。

そうなると、結局私にお付き合いする人は、私の予定変更を納得せざるを得ない場合が多々あり、いつのまにやらお付き合いする人も慣れていく。仕事柄、ということで申し訳ないな、と。

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しかしこうした話は、あくまでも私の側からの話であって、実際に当院にお越しになる方々には、またその方々の事情がある。そして、何よりもこれが産科医療の特性であろうとも私自身が理解している。妊娠した、ということで当院にお越しになり、最初に私の診療がすむと、基本的には何かあったらいつでもお越しください、と私は患者様に説明している。

医療とは、基本的に医療を求める人(患者)と施す側(医師)との間の契約であるので、私が急な患者様に対応することは、急な対応を求める人への契約の実行であり、これをしないということでは契約不履行である。これを守るからからこそ、医師である、と私は思っている。

ということで、医師である続けるということは、刹那的にならざるを得ない、ということかもしれない。

写真はヒペリカムという花。この時期クリニックの片隅で咲き始める黄色の花である。