私はあまり過去に電車の沿線に住んだことがなかったので、もっぱら車かバスの生活であった。福岡に5年ほど住んだ時に、近くにJRあるいは地下鉄の駅があり、職場も西鉄の駅に近かったこともあり、福岡時代は地下鉄、JR,西鉄を使ったこともある。

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しかし、熊本で開業して、この地に住み、クリニック界隈には電車の無い世界であった。一番近くても、JRの龍田駅か、市電の健軍電停であろう。菊池電車とか縁のない世界であった。

とはいえ、実家は熊本市の西区で、夜には遠くからJRの電車の音が響いていたし、菊池電車の上熊本線の駅も歩いていこうと思えば歩ける距離である。たぶん小学生のころには、この電車を利用して凧もあるような・・。

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この菊池電車は、本来は菊池と熊本市の北部を結ぶ地域の民間鉄道であった。地域の発展に伴い、沿線の開発も進んだのでるが、電車自身はいつのまにやら開発から取り残され、その維持費用と沿線の開発状態より、軌道の区間が縮小され、現在の規模となった、と聞く。

バスに経営の主体を移したけれども、バス自体の運絵もいつのまにやら厳しくなり、経営の主力は交通運輸から別部門に変わりつつあるとも聞く。

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熊本市のような、地方の中堅の都市であれば、バス・電車などの交通手段よりも、個人の車やバイクなどのほうがはるかに便利であるけれど、この電車のある区間においては、その電車を利用するほうがはるかに便利であろう。

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電車沿いの風景も独特である。とはいえ、この菊池電車は、高架線ではないので、地域の人のためには線路を横切る踏切が多い。電車待ちの渋滞も発生するであろうし、また横切る際の事故もあるかもしれない。

地下鉄に比べて、風景は変わるし、速度はそう早いわけではないが、線路上で渋滞はないので、基本的にマイペースな乗り物と考えると、確かに悪くない。

残念なのは、その駅から私の住む場所が遠いことである。時間があれば、今度はJRで豊肥線に乗ってみたいと、思っている。近場で、程よい旅気分というところであろうか。

そういえば、福岡時代も、地下鉄の沿線に住んでいたが、地下鉄が地上線となるところが好きであった。時に地下鉄と西鉄を乗り継いで職場に通うことも悪くはなかった。懐かしい思い出である。