最近、キャッシュレスの話を聞く。そして銀行の方からも、時代の流れで、キャッシュレスの方向へ向かう、と聞いた。(実際の銀行の取り扱う現金の量が減っている、と)


時代の流れでそれはそれでと思う。また現金を持ち歩かなければ、落とすことや、盗難の機会も減るかもしれない。ヨーロッパでは、高額紙幣は出回らない、という話も聞いた。


ということは、医療もその流れに乗るべきであるのか、と。確かにクリニックの受付から、会計という業務を減らせば、一つの悩みから解放されることになる。受付がもっとスムーズになるかもしれない。


ただし、今の当院の会計は、現金のみである。諸事情によりカード払いはお断りをしている。これはカードにするとと、その端末の設置という問題、現金とカードの混在することにより生じる会計の煩雑さ、などを考慮し、カード払いは取り扱わないこととした。

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でも、私個人に関しては、キャッシュレスにすると、お金への感覚が希薄になるような気がする。その結果お金に執着しなくなることはいいかもしれないが、いつのまにやら余計なものを一杯購入して、支払いが増えても気にならず、いつのまにやら借金生活。それでもカードが使えるので、借金していても生活を続け、いつのまにやら支払えない額がたまって、破産、というような気がして・・・。

借金を支払うということは、時にその人が仕事を続ける大きな原動力となるし、実際今の私はそうなのである。クリニック設立に伴う、様々な借金があるから、それを20年のローンを組んで、返す。これが、開業時の基本的な計画であり、その借金を返すためには、堅実な経営が一番でああり、まじめに働くべきであると思っている。

そしてその借金も含めた、当院の経営状況を一番知るためには、当院の会計の流れを知っておかないと把握できない。実際の経営状態を知らなければ、帳簿上はもうかっていても、実際に動かせるお金がない、てなことになりかねない。

つまり、私個人が、グリーンヒルに存在し、院長であり、かつグリーンヒルを経営する法人の理事長である間は、医療的に、経済的にも、そして物理的にも(施設維持という観点)安全であることことが必須であり、そのためには現金主体であるほうが望ましい。

しかし、時代の流れでキャッシュレスの波が押し寄せたときにどうするか、と思わないでもないが、その時には私はリタイアしているに違いない。ただ、その場合、私個人の生活はどうなっているか。

写真は、寿芳窯のところにある、旧宅 上田邸。与謝野晶子も宿泊したとか。セミの声の響く場所である。

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こちらは、本渡の黒まん。昔好きだった。久しぶりに食べたら、少し味が変わったように感じた。変わったのは、黒まんなのか、私なのか。