先日の妊婦様からの質問として、臍の緒の切断の話もあった。そしてその話も、やはり同じブログで掲載されていた。そこで、臍の緒の切断に関する、私の見解を述べる。

 へその緒(医学的に臍帯)は胎盤と胎児(新生児)をつなぐ管で、中に静脈1本と動脈2本があり、その外側を特殊なゲル状の物質で覆われていて、乳白色である。長さは大体50cmくらいである。ちなみに、新生児の血液は動脈2本から胎盤に流れ込み、そこで、酸素を得て二酸化炭素を放出し(これらは赤血球担当)、児の老廃物を母体に返し、栄養素を母体からもらって(これらは基本的に濃度勾配で)静脈から胎児のからだに流れ込む、ということであったと思う。

 生まれてくるときに、産道で胸郭が圧迫されて、開放される(生まれてくること)時に肺に空気が流れ込み、それまでスポンジ状に固くなっていた肺が開いて、そして肺に空気がたまって、出ていくときに声帯を震わせることで、泣く(あるいは鳴く)とならったような気がする。その泣いた頃を先に、へその緒の臍帯の拍動が停止し、臍帯の動脈が収縮し、血流が停止する。ただし、静脈は太いし、白銅はないので、まだしばらくは胎盤からの血液が帰ってくる可能性がある。

 従来、アジア系の人種は、新生児の生後に病的黄疸となることが多いので、多血症予防の観点からも、生後適切な時期に切断すべきである、という意見があった。またへその緒を切断しないと、生まれた児はお母さんのそばから話すことができす、生後の新生児の初期蘇生の処置が行いにくい。

 新生児の体は、生後の低体温に注意しなければならず、熱ふく射器(ラジアントヲーマー)の下で、乾いたタオルで児の表面の水分を拭き上げながら、気道の確保を図り、心拍を確認し、必要であれば酸素投与を行う云々が新生児の初期蘇生の基本である。そのためには、数人の手が同時に必要であり、状態が悪ければ様々な機械が必要となる。そうした観点からすれば、分娩その場の環境よりも、処置しやすい環境に児を移すことが必要であり、そのために臍帯の切断は必要なことである。

 しかし、最近外国の論文で、あまり臍帯の切断が早いと胎盤からの返却する血液が少なくなり、貧血となることがある。新生児の貧血はあまりいいことではないので、臍帯の切断を少し待つべきである、という報告があった。

 そこで当院では、生後元気に泣いている赤ちゃんであれば、母体のお腹の上においた乾いたタオルの上で噴き上げながら、お母様に児を確かめていただき、1分程度まって臍帯を切断することとしている。ただし、児が小さい。呼吸状態が不安定な場合には、早期の切断し、新生児蘇生の処置にすぐ対応する、ということとしている。

 こうした対応は、新生児初期蘇生の基本であるとおもっているので(そうした講習会が年に数回開催されている)、どこの施設でもどうようにおこなわれていることであろう。

 20年位前であれば、生まれた子が元気がない、といって冷水につけたり、足やお腹をたたいたり、沐浴したり、ということもあった聞くが、今ではあまりそうした行為はお勧めできない。ただし、沐浴に関しては当院でも特殊な場合に、短時間に限り実施している。

 以上のようなことを外来で長々と説明することはなかなか難しいけれど、根気よくそのお母様に数回に分けて説明し、納得をしていただこうと思っている。
 
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虎屋(TORAYA)の餡ペーストは、私の好みであるけれど、この餡ペーストが基本的に商品として成り立っているということは、私以外の大勢の人がこうしたものを好んでいる、ということである。で、先日お気に入りのパン屋さんで、こうしたものを見つけた。

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思わず買ってしまった。まだ、虎屋の分がのこっているけれど・・・。