診療のためにクリニックを受診することは、病気であり、その検査・治療のためである。しかし、その地域に適切な施設がなければ、少し遠方まで足を延ばさなければならないこととなる。一方その地域に、対象となる施設が複数あれば、その中で取捨選択をすることとなる。

施設がすくなければ、選択の余地はないが、複数あれば、その中でどこにするか、ということである。

医療とはいえ、赤字経営では診療が維持できないので、黒字を確保して診療を継続するためには、その選択肢の中で選ばれることも大切なことである。

私がどこそこのクリニックに通うことはあまりないが、歯科には時に通う。その条件は、近いこと、夜あるいは日曜でも診療可能なことであり、そうした条件に適う歯科は、この界隈に1軒しかないのでそこに通院する。日曜祭日も夜間も診療するクリニックなので、特定の医師に診てもらうことはなかなか難しいが、複数の医師に診てもらって、それで現状を維持できているので、それでよし、と。

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さて、それでは産科施設はいかがであろうか、と。

大きな病院で複数の医師がいて、いつも同じ医師に診てもらうことは難しいかもしれない。曜日を限り外来通院だけならそれも可能かもしれないが、入院外来も通じて、というのはなかなか難しいことであろう。そうした病院であれば、グループ診療ということになるであろうし、病院という大きな看板を信用して通院することとなる。

個人クリニック(この場合院長一人とする)であれば、医師が一人である以上、診察は常にその医師が担当することにある。外来診療を中心とする施設であれば、外来診療の時間だけと割り切ることも可能で、つまり診療時間以外はオフの時間とすることも可能である。

一方、お産を扱う有床診療所となれば、そうもいかない。外来は診療時間が終了して閉鎖することができても、お産の患者様をいつでも迎えられるような体制を整える以上、24時間対応となる。となれば医師もそうなる。
施設によっては、他の施設から当直医を確保できれば、夜間・休日は当直医対応ということも可能かもしれない。

ウィメンズクリニックグリーンヒルにおいては、医師の確保が難しく、時折当直医となることはあるが、基本は私(院長)が対応することとなる。

その原因として、私はどうも小心者で、万が一何かが生じたらと、思ってしまう。万一が生じたら、まず患者様に申し訳ないし、また担当した医師も大変である。そしてその責は私に来る。ならば、やはり私が背負うほうが気が楽である。自分でやったことは自分で責任を取る、自分できないのであれば、その事後の対応を早めに二次三次の医療施設に責任をもって対応する。これが私の基本方針である。

それは私の見立てがいつも正しいわけではないし、時には間違えることもあるかもしれない。私の予測が重篤なもので、急いで送ったら、つるりと生まれたということもないわけではない。しかし、万が一の事態が生じてから送ると大変なことになるので、その一歩、あるいは二歩手前で送れば、つまり判断を早くすれば、そうしたことも生じるかもしれない。

でも言い訳めいているけれど、一次医療施設(つまり普通の開業医)であれば、適切なトリアージは必須なことである、と思っている。

こうした日々の診療の積み重ねで、今がある。そして、私が院長で、体が今の程度の動くのであれば、この体制を続けることとなる。その結果として、当院にお越しいただける患者様がいらっしゃることが、私にとってはなによりである。

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クリニックの駐車場で早朝に集まる鳥。よくみると親子のような気もする。

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この写真の中に、8羽いるのである。