不安・恐怖が不要というわけではない。不安や恐怖があるから、それに備えようと思うわけで、そして人間らしい反応として当たり前のことである。しかし、必要以上に不安や恐怖が高じて、パニックになったり、別世界に飛んでしまったら、ちょっと大変なことになる。

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これは分娩においても、同様であり、だからこそそうならないように当院でも尽力するし、そして妊婦様自身もきっと様々な工夫をされていることと思う。本を見て、人に話を聞いて、そしてネットで探して、と。様々な情報が手に入るし、だれそれの体験談も容易に手にいる。

ただ、そうした体験談は時にその人個人の特殊な体験であることもあるし、それがすべてに当てはまるとは限らない。でも、疑心暗鬼の世界で、あれも、これも、あるあるの世界にはいってしまったら、もうたぶんぐるぐる回っても元の場所で、なかなかぬけらない。

私自身もくよくよ悩むことがないわけではないけれど、ある程度のところで割り切って、他のことに目を向けて、出来るだけ気にしないようにしている。私自身はそれでいいけれど、それではそうした世界に陥ってしまった妊婦様に対しては、と。

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当院は、お産に対応する施設なので、365日、24時間当院には常にスタッフが待機している。陣痛がきた、破水した、などの対応が中心であるけれど、当院を受診されている方々から様々な相談が電話でいただくこととなる。

当院を受診された方々からの相談は、これは本来なら電話再診料がいただけるはずであるけれど、これは当院を受診されている方々へのお約束(なにかあったらいつでもどうぞ)の一環であり、そうしたお代金をいただくことはない。しかし、本来、医療情報を提供するのであれば、それは医療の形であり、そうした料金をいただいている施設もあるかもしれない。

たまに、全く当院を受診したことのない方からも、相談があるかもしれない。これに対しては、基本的にお答えする必要はない、と思っている。それに電話だけでは正確な情報が得られない。医療は基本的に対面診察(患者様と向き合って)が基本であり、診察のない状態で正確な判断は下せない。(とはいえ、最近遠隔医療なるものも保険請求で始まったが・・・)そうした正確な判断が下せない中で、言葉だけで説明することは難しい。

なので、疑心暗鬼の世界に飛び込んでしまった方々であれば、あとはやはり直接の診察しかない、ということになる。直接お会いして、診察して、それから話をして、そして必要であれば専門的な施設を紹介する、あるいは当院で対応する、ということにある。

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一方分娩のために当院に入院されている方々であれば、これはもうスタッフとのコミュニケーションを確立していただいて、そうした不安・恐怖があれば、その都度そうした不安恐怖の解消に努める。ただし、分娩台に上がってしまえば、もう後には引けないので、あとは勇気を出して出産に望めるように叱咤激励しかない。

不安や恐怖があっても、それを上回る勇気をもってお産に臨んでいただきたい、と願っている。ただ、どうしてもお産に対する不安や恐怖が強い(特に痛みへの)のであれば、そうした際には家族やスタッフの援護射撃と硬膜外麻酔による無痛分娩なども有効かもしれない。

なので、当院においては、通常の分娩においても、帝王切開においても、妊婦様の同意があれば、どなたが立ち会ってもOKである。

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写真は、12月29日の午後。28日に雪が待っていたので、阿蘇の外輪山から中岳にかけて、うっすら雪化粧。鞍岳のほうも、少し白いような気がする。