別に第一印象が云々とか、見た目大切とか、そういうことではない。陣痛です、と連絡がありお越しになった方は、まず、その表情と状態を観察する。これは私に限らず、スタッフ全員に言い含めている。

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外来の診療中にそうしたケースがあれば、まずは受付のスタッフが最初の判断をする。玄関から入ってこられた方の状態を診て、苦悶状の表情や歩けない、という状況であれば車椅子で速攻で分娩室に運ばれる(これは受付のスタッフがその場で判断して、後で私に分娩室に運びました、と連絡がある)。で、分娩室で診察して、あとは状況に応じて対応(お産になる、あるいは待機室に移動)ということとなる。

一方、表情に余裕のある方であれば、私の診察をしてから判断するということになる。大体の場合、お産になるような方の痛みはその時点で結構強いので、普通は顔が痛みに歪むのであるけれど、時に平然とした顔で、実は子宮口全開の一歩手前という経産婦様の場合もあるので、こればっかりは診察してみないと何とも言えない。

で、診察して、まだお産には遠いな、と判断すれば、分娩監視装置を装着して、子宮収縮と胎児心音を確認して入院かどうかの判断をすることになる。妊婦様の不安や疲労が強ければ入院を勧めるが、まだ余裕で、時間がかかりそうであれば、自宅でのすこしでもリラックスをすすめる(入院すれば生活の制限と、分娩へのプレッシャーがかかるので)。自宅で、少しでも分娩が進行することを願うばかりである。

そうした場合には、大体、痛くてしゃべれないくらいに痛みになったらお越しください、と説明している。

夜間の診察の場合には、夜勤を担当している助産師により診察をして入院の判断ということなる。(巣スタッフの少ない頃は私が担当していましたが、睡眠不足の原因であり、これは解放されてうれしかった)
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なお、陣発した、あるいは破水した、という電話の声があまりに切迫している場合には、早急なラインをお願いするし、万一車の手配が間に合わない場合には、救急車をお願いすることもある。基本は、陣痛が来た、破水した、などの理由で救急隊に連絡することは慎まなければならない。しかし、遠方である、あるいは周囲の渋滞で車が移動できない、などの特殊な場合であれば、救急隊にお願いせざるを得ないと思っている。

また、妊娠末期になって、いつまで運転していいのか、というお問い合わせをいただくこともある。これは基本的に妊婦様自体の対応によると思う。ある程度痛くても、自分を律することができるのであれば、運転をしても大丈夫であろう。過去に実際、自分で運転して、そのまま出産したという方もいらっしゃった。

しかし、痛くて注意がおろそかになり、事故という事態は避けたいし、また破水すると車の中は極めて面倒なことになる(羊水には塩分が多少なりと含まれているので、車の内部に塩水がまかれたら、どうなるか、とういことである)。破水に伴って気も動転するかもしれない。なので、基本は10か月になれば、運転手付きの生活をお勧めする。最近のタクシーには、妊婦様対応をうたっている会社もあると聞く。

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写真は、当院の裏庭。1月になり寒くなり、ついに日日草も枯れつつある。たしか、最高温度が14度以下になると、枯れると聞いたような気がする。ビオラは白と黄色とオレンジの三色が今年の色であるけれど、さむくなるとビオラの世界である。一部季節外れの芝桜のピンクががあったが、これも最近は減りつつある。