私は、有床診療所の一人の産婦人科医師であり、私にできることは限られている。これは私の技量も含めて、当院の対応できる範囲内での診療が基本であるからである。なので、私の範囲を超えると判断できるものは、早期の高次医療施設を紹介となる。

これが研修医の時代や、大きな病院で同僚に囲まれて診療しているときであれば、場合によってはすこし背伸びをしたり、よその施設での何かあった患者様を診るということもあったかもしれない。しかし、現在の私の状況を考慮すれば、身の丈に合った診療を続けることが、患者様のためでも、私自身のためでもある。

専門性の高い施設であれば、場所が限られ、診療の待ち時間も長く、そうした施設にはあまり行きたくない、という患者様からの申し出もある。なにより、現況になれているので、その変化が怖い、ということもあるのかもしれない。でも、やはり私にできることは限られているし、当院で対応できないことを無理して引き受けて万一の場合が生じた場合、と考えてしまうと、やはり早期の紹介が一番であると思っている。

問題となるのは、転院を薦めるべきかどうか迷うなような方々である。でも判断が遅れると、と思い、それならば他者の意見を聞く、という意味合いもあり、紹介をすることもある。紹介先の医師の判断で当院で再度診ることもあれば、そのまま先方で診ることもある。

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一方、転院というわけではないけれど、患者様から診療に関する相談をうけることもある。診療の場だけの相談では回答できない場合もあれば、その場でじっくり話すことが必要な場合もある。なかなか対応の難しい場合もある。で、そうしたことは結構忙しい時に、出会うこともある。

1例ならいいけれど、それが2例、3例と続くと、診療は遅れ、待合室に多数の方が残ってしまう。私としては、”さっさと行って、さっさと帰ろう”という性格なので、このような事態は避けたいのであるけれど・・・。

でも、こうしたときこそ、急いで済ませようとすると、後々のしっぺ返しに痛い目に合った過去の経験から、そのような事態になったときには腹をくくって、順番に確実にこなすよう心掛けている(というか、日々の診療自体が、順番に確実にこなすこと、これが基本であるので、忙しい時こそ、その原則の維持が大切であると信じている)。

また、診療は基本に正直にということも大切である。正直に診療していれば、何も動じることはない。そのままお話すればいいだけのことである。ただ、時々その正直さが仇となることもないわけではないが、でもその結果が患者様にとって利益となることであるので、やはり正直にお伝えすることとする。

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基本的に、医療は患者様と医療側との契約であると思っているので、その契約をきちんと遵守するために、信頼関係を構築し、その維持に努めるべきである。なので、当院を受診された方々であれば、その方々のフォローも私にできる限りできちんと行うべきであり、私あるいは当院で対応できなければ、適切な施設を紹介する、という姿勢をと心がけている。

写真は、先日の散策中に見かけた立派な紅梅?であろうか。マンションの南側に位置するお家の庭に豪華に咲き誇っている。できれば、近くまで行って匂いにあやかりたいものであるが、他人様の家なので、それは諦めた。

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