開業時、あるいは開業前の様々なことは、今となっては思い出でしかない。しかし、私の今の現状は、その開業前と開業時の様々なことの延長の上にあるわけで、そして私の毎日の生活も、その現状の一部である。

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いつのまにやら、野菜と魚とワインとチョコとあんこ物を好むようになり、自分で簡単調理をするようになった。たいていの人と変わらないかもしれないし、私だけ変わっているかもしれない。でも、別に私一人好きに生きて、それで人様に迷惑かけず、そしてかつ、自分の仕事をきちんとできるなら、それでいいか、と。

と同時に、好き勝手にやっていないと、逆に現況の維持は難しいかもしれない。12時に起こされ(私は11時頃就寝)、また3時に起こされて、と。あるいは友人と久しぶりの待ち合わせに行ったら、ついた途中呼ばれた、とか、家族と食事をと思っていたら、ドタキャン。なんてことは日常茶飯事で、逆にいえば、そうした状況をご存知の方とでないと、お付き合いできない。

もともと私の体質がそうした方向に向いていたのは、あるいはそうした環境に自分から適応していったのか、難しいけれど、たぶん私自身の中にそうしたもともとの傾向(性質)があり、そのために環境に適応しやすかったのかもしれない。

そして今となって、そうしたスタイルを貫くことが、私自身のストレスを減らすことでもある。かえってこうしたスタイルが貫けない方がストレスになるような気がする。

と同時に、またもう一つ感じるのが、ヒトとのつながりである。開業して10年を超えれば、様々な人とのつながりができる。残念ながら途中で離れてしまう人もいるけれど、離れたと思ったらまた戻ってくる人もいる。また、当院にご縁ある方が、しばらくしてまた別の理由でお越しいただくこともある。

3人目また妊娠しました、娘がお産でおせわになりましたとお母さまが別な理由でお越しになったり、妹がこちらでお産したので、姉の私も来ました、とか、様々な人人とのつながり広がってきたな、と感じることがある。

できれば当院で完結できればそれに越したことは無いけれど、すべてを当院で完了することは実際難しい。何かが途中で生じるかもしれないし、あるいは何かが途中で起こることが予想されるかもしれない。となれば、適切な施設で対応をすべきであり、そのために必要なことは、ということになる。

そうやって各施設にお願いした方々が、またこちらに何らかの機会でお越しいただけることもありがたい事と思っている。別に特別なことをするわけでもなく、普通の医療として当たり前に振る舞うことで、そのように感じていただければ、それはなによりのことである。

こうした人と人のつながりの上で、現況の当院の診療があり、私の生活があり、というところであろうか。

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さて今回の写真も開業時の2007年物である。上段の写真のように、最初は北側の部分はこのような構造となっていて、そこから外を望むことができた。

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で、この部分を連結部分として、増築したため、現在こうした構図はありえないものとなってしまった。また増築のため、少し建物の一貫性がなくなってしまったように感じるが、これは設計の先生の意向なので、私にはどうもできなかった。

ただ、増築したことで、少なくとも私の仕事をする環境は整備された。