あの時こうしていたら、あるいはあの時そうしていれば、と後々思うのは、人間のサガである。煩悩塊である私もその例外ではない。ただ、そこでずっと悩み続けると、時間がもったいないので、さっさと事態を受け入れて、その次の対応をというように心がけている。これが私のスタイルである。

私が産婦人科を選んだことも、そしてここで開業を続けていることも、そして私個人のさまざまな私的なことにしても、いくつもの選択肢があり、その時点で私がそれを選択して、今がある。選択が間違っていた、と時に思うことがあっても、選択している以上、間違えていてもその中で補正するしかない。それが現実であろうと思う。

2020-05-08 07.52.56


外来診療において、えてして遭遇するのが、妊婦様の体重の問題である。体重は患者個人情報であり、本来私が口を出すべきことではない。太ろうと、やせようと、それは皆さんが自分で選択したことであり、それは個人の自由である。

しかし、妊娠が絡んで、当院を受診されているのであれば、治療の一環として体重にも口を挟まざるを得ない。なぜなら、その体重コントロールによって、別な病気が引き起こされては困るし、安全なお産のためには大切なことである。

2020-05-08 07.53.07

妊娠初期に、つわりできつい、と。その場合私が注意するのは、体重である。食べらない、のめない、と言われれも、ま、体重が維持されているなら、たぶん少しは食べ物と水分が入っているから、いいかな、と。1-2kgの現象であっても、本人が元気なら、いいかな、と。しかし、体重が1割を超えて減少するようであれば、要注意であり、積極的な治療と指導をするように心がけている。

想定外は、食べつわりの方である。食べていないと気分が悪いと、この時期に1-2kgなかには3-4kg体重が増える方がいらっしゃる。仮に1か月で3kgも増えて、そのままスペースでいけば、とんでもないことになるわけで、気づいた時点で指導をするようにしている。

2020-05-08 07.53.13

妊娠中期では、体重を注視している。この調子でいけば、出産の頃に何kgになるか、と。私としては、安全な出産のためには、何が必要か、ということで話をしているわけである。別に妊娠をして、当院を通院していなければ、体重増加は個人の問題であり、口を出すはずもない。でも、当院で出産をするのであれば、と。

体重増加が良好であれば、当然脂肪組織が豊富となり、切開時の縫合や、帝王切開時に分厚い脂肪への対応が必要となる。この分厚い脂肪があると、分娩時に赤ちゃんも脂肪をかき分けて出てこないといけないから、大変であろうと思う。

ましてや、無痛にしてほしい、とか緊急帝王切開のときに、麻酔のために背中を触って、背骨の隙間がわかりにくいくらい脂肪がついていると、正直トホホ、うまくいくかいな?と思いながらやっている、なので入らない場合もあるわけで、これはある意味自己責任であるけれど・・・

ちなみに私がやってうまくいかない場合には、麻酔科の医師に連絡をしているが、いつでも連絡がつくわけではないことはご了解いただきたい。

2020-05-08 07.53.16

当然体重が増えれば、あとは産後にへらさないと、お肉だけが残るわけで・・・・・。大多数の方々は、この時点であんまり体重増やさなければよかった、と思うのではないか、と個人的には思っている。

たら、れば、いっても仕方のないことである。私の場合は、その現況を受け入れて、その現況でいかにどうやって生きていくか、と考えるだけのことでる。お肉のついた妊婦様は、可能であれば次回妊娠までに元に戻してほしいな、と願っている。

2020-05-08 07.53.04

写真は、フェンス沿いに赤と白。そして茶色とピンクである。これくらい咲くと、さすがに香りもよくわかる。