4D超音波について、患者様から苦言をいただいた。患者様への私たちの説明が足りなかったし、患者様への配慮が足りなかった。その点で深くお詫び申し上げる。今後このようなことのないようにスタッフ一同配慮いたします。

2020-05-13 16.12.16


せっかくだから、この4D超音波について説明することとした。まず第一に4D超音波をするためには、それなりの機種が必要である。メーカーも各社あり、機器のランクもさまざまである。4D超音波の技術の進化によって、その最高機種であれば内臓臓器も立体表示が可能であるとも聞いている。しかし、当然それなりの金額必要となるわけで、当院の診療レベルに応じた機種でお値段を考えないといけないと思う。

とはいえ、産科診療において現在4D超音波は患者サービスとして欠かせないものであるから、それなりの画像が表現が必要であることも事実である。簡単に言えば、安くていい画像で提供できれば、一番である。

またどんなに機器が優れていても、いくつかの条件に恵まれなければ、肝心の画像は提供できない。これも理解いただきたいことである。妊婦健診を当院で受講されている方の中には、最後まで顔が見えなかった、という方もいらっしゃるわけで・・・・。

その条件として、胎児が仰臥位あるいは側臥位の状態で、顔を斜め上に向けて、かつ顔の前に手やへその緒がなくて、そして十分量の羊水が存在すること、これが必須の条件である。顔の前に手があったり、子宮と近接していたり、あるいは下を向いていては絶対画像が得られないのである。これは機器の問題ではなくて、胎児の状況によるものであり、いい条件になることを待つしかない。

また、妊婦健診として、胎児計測やその他の検査をして、あくまでもサービスの一環として4D超音波である。どこそこの大学の精密検査で、妊婦様に2時間も超音波をすることは不可能で、限られた時間の中での検査である。おまけに4D超音波は実は結構時間がかかるのである。つまり患者サービスとして4D超音波にこだわればこだわるほど、時間がかかる。時間がかかれば、次の人をお待たせすることになる。

本来の妊婦健診で、妊婦健診の補助券の中に、超音波検査として費用が含まれているのは確か1回くらいしかない。つまり、それ以外の時の超音波検査をするかどうかは、各施設の判断に任されている。しかし世の中の流れにより、日本ではほとんどの施設で超音波検査を毎回していることであろう。でも外国では出産まで1-2回ということもある。これは制度の違いということもあるけれど、やはり基本的には超音波機器が高額であるということによるのであろう。

そして肝心の超音波機器が優れていて、かつ胎児の条件が優れていても、それを実施する人にその超音波機器の習熟がなければ肝心の画像を提供することができないのも事実である。なれない機械ではできないのである。

現在当院においては、私と検査技師1名で超音波機器を操作し、お互いにそれなりの経験と技量があるから、何とか4D超音波を提供できると思っている。しかし、本来の超音波検査の目的は、4D超音波を実施することではなくて、4D超音波をできるような機能の高度な超音波機器を使って、より正確な胎児計測と胎児及び付属物の異常がないかどうか、あるいは妊婦様自身に異常がないかどうか、を検索するためにあるということを皆様にご理解いただければ、と願っている。

2020-05-13 16.12.27

中庭にちょっと遅れて咲きだしたラブアンドピース。最初はクリーム色で、開花が進むとピンクがかぶってくる。