当院の最大の宣伝は、やはり建物事態であると思っている。国体通りに沿いに3階建ての白と茶色とガラスの構造物ででーんと構えて、道行く人々の視線を集めたい、という基本戦略である。ただ、開業当初は、これが産婦人科?という感じで、なかなか産婦人科と理解していただけなかった。

結婚式場、ホテル、花や、パン屋などといわれたような気がする。きちんと看板も出している。産科婦人科ウィメンズクリニックと。でも、その看板やLEDよりも、建物の大きさに目が奪われて気が付かないのかな、と。なので、開院当初は、張り紙を出したり、雑誌に協賛広告を出したり、茶話会という催しものを行っていた。


DSC_0002

開業直前。緑の看板を立てていた。


DSC_0002

開院以来、そのままの立て看板

DSC_0025

開院当初の照明

上記3枚は開業当初のものである。その年の夏には、この看板は除去したような気がする。また、建物の横の壁にある照明は、数年前にLEDに変えた。しかし、入り口わきの立て看板はまだ開業当初のままである。そろそろ電球(蛍光灯のはず)がきれるかな、と思っているが。

その後少しずつクリニックの認知度が上がり、雑誌広告はやめた。茶話会もスタッフの負担が大きくなり、中止した。現在、さまざまな機会に、協賛広告その他の依頼をいただくが、基本的に広告である以上はお断りをしている。ただし、どこそこの高校の部活動の一環としてリーフレット作成のためであれば、ささやかな協力をしている。

当院の最大の広告は、この建物自体をできるだけ最初のスタイルを維持すること、そして診療内容をきちんとすること、であろうと思っている。

なので、建物の補修費は、数年ごとに大きな出費があるけれど、これは仕方がない。また私自身も60を超えたけれど、自分自身のために、研修の継続はボケ防止に必要であり、診療レベルを維持するためにも必要であろう、と思っている。

少子化、コロナによる経済活動の縮小、私自身の高齢化、と先行きは必ずしも明るくはない。でも、精いっぱい今を生きていきたいし、そして後々の後悔をするくらいなら(あの時こうしてよかった、と)、今できることを私のできる限りで、と思う限りである。