2016年11月

グリーンヒルの建物は、南側に国体通りがはしり、周辺に大きな建物のないので(市街化調整区域であるから当たり前のことであるが)、日当たりがいい。

クリニックを設立するにあたって、最終設計から見積もりの段階で、予算を少しでも確保するために、必要最小限に切り詰めざるを得なかった。そのため、建物の南に面したガラスのカーテンを予算削減のためカットした。そしてその状態でクリニックはオープンしたのがGW明けである。

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秋から春にかけて、朝日の昇るころは、ようやく部屋も暖かなり、朝日の中で日向ぼっこをしている感覚で、私の好きな時間と空間である。しかし、陽が昇ると、冬場でもこの場所は暑い。まして初夏の季節となれば、暑い、暑い、暑いとなる。

開業当初、カーテンがなかったが、あまりの暑さに、急きょ予算削減で削ったカーテンを設置した。これで直接の日差しはカットできたが、やはりそれでも日中はこの部分は暑いのである。

ちなみに、この電動カーテンもそろそろ10年目である。ということは、そろそろモーターの寿命もあるかもしれない。このカーテンは極めて高額で、あまりこの点は考えたくない事実である。でもいつかはその日が来ることであろう。できれば冬場に壊れてほしいな、と思っているが・・・。


朝方にお産で起こされた。時刻は4時。お産が済んで、さて何をしようか、と。

月末であり、そろそろレセプトの仕上げに取り掛からねばならないが、まだ今日は28日なので、ちょっと早い。となると、懸案のグループ補助金の申請作業に取り掛かることとなる。面倒な工程が多く、後回しにしていたが、今更そうもいかない。締め切りも迫っている。

最近いくつかの事情が重なり、ほとんどこの界隈で、というかクリニックの4階で過ごすことが多い。出不精、寒くなった、お産の患者さんがいる、その他いくつかの理由による複合的な事情である。外に出て、人と会い、自然に触れることは私自身の刺激としても必要であると思っているが・・・。いろいろ心の重しが、まさに重いのである。

でも、ま、それも人生と思えば何とかなるかな、と。つらいことには時に正面から立ち向かい、時に避難して、と。そうこうするうちに、風の向きも変わるであろう。それがだめなら、いつの日かを夢見て用意をしてもいい。用意をすること=新たな門出とは限らないが、用意をすることで気がまぎれることでもあろう。

さて、そうした私に様々な差し入れが届く。お酒であったり、お菓子であったり、果物であったり、と。

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これは先日いただいた葡萄。まだこの時期に葡萄なんて、と思うが、皮の歯ごたえも、味もしっかりしている。さすが岡山産と。

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こちらもその時にいただいたもう一つの葡萄。どちらも種なしで、甘く、美味しい。師走目前という季節に葡萄にありつけるとは、差し入れに深く感謝申し上げます。

ちなみに、この写真のソーセージは、サンプルとしていただき、お酒3本は、友人からの差し入れ2本と患者様からの差し入れ1本である。土曜の夜は、これらを肴にビデオ三昧となった。羊たちの沈黙から始まり、レッドドラゴンまでみて(本当はハンニバルまでと思っていたが、)就寝となる。ちなみに、つかれていたので、蛍川そ数杯いただいただけに終わり、川亀は温存となった。

日曜日1例、月曜早朝に1例出産の落ち着いた週末であった。残念であったので天候がイマイチであったこと。でも今日は天気がよさそうである。やはり青い空が気持ちがいい。洗濯物もよく乾く。天気が良ければ、園芸作業も行いたいが、しかしその前にグループ補助金の申請とレセプトがある。


平成28年4月の熊本地震での当院の被害は、待合室の大理石タイルの損傷、建物接合部分の損傷、外壁・内壁の多数のクラックであった。すべての補修は不可能なので、建物の維持のために必要な補修を行うこととした。建物の表面のクラックは、補修の基準というものがあって、それに応じて適切な補修をすることなる。

建物の塗装部分には、結構なクラックが縦横無尽に走る。そして、残念なことに、そのクラックの数か所で雨水の侵入が確認された。大雨で徳所な方向からの風向きの時にという限定条件であるが・・・。また屋上から建物の内部を通る排水管も一部損傷し、その結果病室の一室に雨水の進入という事態もあることも判明した。

つまり、クラックを放置して、時の経過とともに雨水が侵入してくる様になれば、ヘアラインと呼ばれるクラックも少しずつ広くなり、その結果多数の漏水の原因となりかねない、と判断されるわけで、となると今のうちにクラックを補修するしかない、ということになる。

クラックを補修するためには、塗装部分はクラックに充填剤を注入するわけで、その結果多数のひび割れの線が目立つようになるし、雨水への対策として、その部分をした地塗りをしてさらに塗装をすれば、雨水の侵入に対応できるであろう、ということである。その結果として、建物塗装面はきれいに仕上げられた。

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さて、この面はこれでいい。問題は、タイルの面である。タイルは一部浮いたり、割れている。これは放置すれば、崩落や雨水進入の原因となる。そこで、コツコツと建物表面をたたいて、タイルの浮を確認して、はがして、下のクラックを確認して、補修して、という作業となる。

北側の部分は、塗装面なので、クラックを確認して充填剤を注入する、という行程である。

さて、これらの補修は外壁。そろそろ内壁の補修も開始される。構造壁と呼ばれる部分を中心に充填剤を注入し、水漏れのあった病室の補修(311号室)となる。果たしてすべての工程が年内に終わるのか、そしてその費用はいかほどになるのか、これが残された頭の痛い問題である。

10年目の補修は必要であるとの認識は私の中にあった。今回熊本地震のために、その10年目の補修を繰り上げる形で行うこととなった。それは今後の建物を安心して使えるようにということが第一であるが、たぶん私が今後元気に働ける間はクリニックはしっかりしている、ということを保証することでもある。

11月23日は祭日であり、休診日である。しかし、この日は、母体保護法指定医師講習会が、朝から昼間で熊本市医師会館で予定されていた。前もってわかっていたことであるし、またさんふ次回にとっては大切な母体保護法の講習会であるから、当院待機の先生を前もってお願いして、出席予定としていた。

前日は急きょ帝王切開が1例入り、もう一例生まれるかなと思った人が、なかなか生まれず、これは今日は出席できないかもしれないとも思っていた。幸い23日早朝に生まれた。よかった、これで出席できると思ったら、朝に陣痛発来で1名入院があった。指定医師講習会なので、出席しなければならないと向かったら、途中で呼ばれた。受付だけして、帰った。

さてそのまま行かないままでもいいか、とおもったが、小心者の私はそれから参加して約1時間講習を受けて帰宅した。帰るとまたもやお産の人が待っていた。よしこれで、終了と思ったら、帝王切開が1例。そしてさらに夜に1例生まれた。なかなか忙しい1日であった。今日祭日に生まれた赤ちゃんが名となった。実はもう一名まだ入院しているので、今日中に生まれるかもしれない。

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こうした状態に私はあるわけであるが、クリニック自体も今日は結構せわしかった。現在この様に仮設覆われ、この仮設の足場の中では、破損したタイルがはがされ、クラック用の補修材が注入されている。そのためなかなかうるさいのである。

残念ながら、この補修は今しばらく続く。でも、そのおかげで、この写真の左側のように光輝くようになった。クリニック創立時には、この様に光り輝いていたのであるが、いつのまにやらくすぶってしまった。これは道路の排気ガスや畑の舞い上がる土のために仕方のないことである。

この仮設が撤去されれば、本体の中央部分もきれいに煉瓦タイルに覆われることであろう。しかし、肝心のタイルはまだ焼きあがっていない、と聞く。そして、タイルが終われば、北側の補修となる。ここもまた大変であるが・・・。

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蜘蛛の巣がないこと、これが何より一番。ま、時間の問題であろうけれども・・・。

平成19年開院で、今年は平成28年。なので、9年目となるかな。現在クリニックの熊本地震への補修は1/3くらい済んだところであろうか。建物の前面の仮設は除去され、白い躯体が再び姿を現した。

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本来なら、8月の青い空の下で対比したいのであるが、最近は天気も悪く、この調子。

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確か竣工時は、ナノペイントのよばれる塗装法であった。白がきれいであったが、夜間照明と、この壁の茶色ボーダータイルのために、虫が集まり、結果として蜘蛛の巣や、産み付けられた虫卵が目立ってしまった。

クラックの補修のために、まず高圧洗浄をおこない、その時点で結構きれいになったが、そこで、補修をしたので、沢山のひび割れが目立った。そこに再塗装すると、何とこのひび割れの補修の跡が目立たなくなった。

そして、これだけ白くきれいになると、ほかの部分(まだ手を付けていない部分)が色あせて見える。今回は光触媒の白。雨が降れば、きれいになる予定である。

さて、補修はいよいよこれから佳境にはいる。煉瓦タイルの剥離が始まる。またしばらく音に悩まされる日々となる。


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