2018年03月

3月21日 朝8時30分から、熊本県の医師会館で、J-CIMELSの”母体急変時の初期対応”のベーシックコースが4時間の内容で開催された。

産婦人科医たるもの、ぜひ参加をということで、私も青木先生に当院での待機をお願いして、参加した。朝方にお産が1例無事済んで、さあ行こうと思ったら、もう1例。患者様に事情を説明して、青木先生にお願いして、向かうと到着したのは8時30分直前。すでに多数の方が着席していて、関心の高さがうかがわれた。

オープニングの講義に引き続き、プレテスト、講習、シナリオスタディとすすむ。4時間の講習がようやく終わる。私の場合は、ベーシックコースだけなので、これで終了である。午後にはアドバンスコースが同じように4時間開催され、両方参加する医師の方が多く、関心の高さを物語る。

ベーシックコースは有床診療所や、高次医療施設でも夜勤帯などのスタッフの少ない時間帯を想定した講習であり、アドバンスコースは高次医療施設での搬送後の講習であり、私に必要なのは、ベーシックコースである。そしておの内容に応じた当院の診療体制の構築ということであろう。

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身の丈に応じた診療をしないと意味がないし、長続きもしない。でも時には背伸びをする必要もある。また、万一の事態は、時にいつでも起こりうる。時に起きるから、用意を怠ると大変なことになるけれど、時に起こるから対応が難しい。だから、シナリオで学ぶのである、というのは講師の言葉である。

症例が少ない、あるいはお産を取り扱わなければ、そうした症例に出会わないということもない。またいつも私がいるわけでもない。でも、できることはやはりきちんとしておきたい。そうした思いで参加した。

正直言うと、この要求されるすべての体制に応えるためには、人も、物も、そして時間とお金が必要である。いつも起きるわけではないけれど、でも万一が生じたら、ということもある。と同時に、こうした万一の体制に備えて用意をしておくことは、そうしたスタッフの職業意識を高めるということであるかもしれない。

すべてを完全に今の時点で用意することは難しい。一時的に用意できても、それが維持できなければ、万一の時には役に立たない。その意識をもって、クリニックの体制をそうした対応ができるような形に少しづつもっていければいいな、と思っている。

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クリニックの中庭で咲き始めたハナニラ。風にたなびく姿が私好みである。今日は天気が回復するといいな。

先週は帝王切開が続き、その結果、外来はとぎれとぎれとなり、外来でお越しの方々にはご迷惑をおかけしました。今週は、今のところ帝王切開は土曜日に予定しているだけです。


しかし、今度は年度末という問題があります。4月からの診療報酬改定のため、その改定内容の説明会が数回開催されます。院長たるものとして、診療報酬の内容を知らないと診療に差しさわりが出るので、そのために外来を数日制限することとなります。


また4月から産後の健診に2回の補助券がつくことになりそうで、その説明会もあります。何分、当院の存在する場所は、熊本市の東の外れで、こうした説明会は、街中(この場合中央区界隈)であるので、その会に定刻(大体19時開催)に参加するためには、18時くらいまでしか当院の外来ができない、という事情があります。


ということで、そうしたために外来の制限日が3月末に3日ほどあります。


で、こうした帝王切開や外来制限の影響はどこかに出るわけで、そうなると外来が予想以上に賑わうこととなる。できれば、予定通りにさばきたいけれど、そういうときに限って、お産が重なったなり、複雑な初診の方がお越しになったりと、するものである。


暇な日もあれば、忙しい日もある、ま、そんなものでしょうと、日々の診療に向き合うだけのことです。と同時に、年度末ともなると、当院の法人の会計年度は3月〆なので、その用意もそろそろ怠りなく、と。

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先日患者様から頂いた多肉植物。窓際においておいたら、ここ数日の好天で急に大きくなったような・・・。

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こちらが窓に飾った時。たくましいな、と。

私もかくありたい。お日様を糧に。

医療事故調査委員会、産科医療保障制度、といったさまざな機構が立ちあがり、様々な提言が行わている。安全な医療のために、過去に学び、どのような配慮をすべきであり、用意をするべきかと。


実は私も3月21日に母体急変時の初期対応のベーシックコースを受講予定であるし、またそうした勉強以外にも、可能であれば参加している(ただし、私の場合、本業で行けない場合もあるけれど)。産科という仕事を続けるためには必要なことである、と思っている。


しかし、これらのさまざな提言を実行に移すとなると、それにはそれなりの機材と人手とそのトレーニングが必要である。様々な機材や薬剤の見積もりを調べてみると、それなりのお金がかかることに今更のように気がつく。そしてこれら物は、増えることはあっても、減ることはない。購入したものには、使用できる期間が定められ、その期間をすぎれば、更新が必要となる。


つまり、それなりの施設を維持するためには、その安全対策のための費用がそれなりにかかる、ということなる。大規模な施設は、費用対効果も十分に期待できるけれど、小さい施設だと、なかなか負担だけが大きくなるかもしれない。それでも万一の対応を怠るととんでもないことになるわけであるから、割高であっても、対応せざるを得ない。

安全対策への費用が重んでも、将来的に回収できればまだいい。しかしそこに予想される、将来の少子化と、そして日本という国の財政状況である。いつまでも医療費が聖域ということはないであろうから、将来的には医療費の削減ということもあるかもしれない。

そう考えると、産科の将来は決して明るくはないな、と思うばかりである。経済的負担ばかり大きくなれば、維持できなくなる施設も増えていくことであろう。そして産婦人科医師自体も絶滅危惧種といわれているし、施設とヒトの減少ということであれば、産科施設の崩壊はいつの日か訪れることかもしれない。

というか、現実に、人口の少ない地域では、既に産科施設の消失が生じているわけで・・・。10年後、20年後どうなることやらと思い悩まないわけでもない。とはいえ、そのころにはすでに私はリタイアして、南の島のヤシの木陰で昼寝をしているはずであるが・・・。

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土曜日の午後、白川沿いのあんせい橋のたもとで。

今の私にできることを精いっぱいする、こととする。

水曜日に帝王切開が2件あって、それで土曜日まで帝王切開はない予定であった。しかし、しかし、である。一寸先は闇、というか予定はあって無きがごとき、というべきか。

木曜に1件、おまけに土曜日に予定していた方が陣痛がきた、ということで金曜日に1件、帝王切開を施行した。先週の土曜から1週間の帝王切開週間であった。ということは、病棟には8名の帝王切開の術後の方がいるので、しばらく病棟は満床に近い状態が続く。

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今日は天気もよさそうだし、予定していた帝王切開もなくなったし、午後は青木先生にお願いして、ちょっと外出でもしようかな、と思っていたら、先ほど陣痛発来で1名お越しになった。ま、こんなものであろう。

ここ数日寒暖差が激しいけれど、昼間は気温が上がると聞いている。新芽も少し目立ってきた。出歩けないなら、裏庭のお手入れでもするかな、と。



土曜日から火曜日までに毎日1件の帝王切開で、おまけに水曜日は2回も帝王切開をしてしまった。必要であるから行ったわけであり、その適応と結果に不服があるわけではない。

帝王切開において、現在私は対象とする患者様の右側に立って手術を行う。皮膚の切開は横に行うことが多いので、患者様の下腹部を左から右に向かって切開し、開腹する。手術する領域の確保のために、少し臍の側に向かって操作をしたり、膀胱のそばの操作をしたり、となると、体の向きを少し変えることになる。

また私自身が右利きで、右手にはメスやハサミを握ることが多い。そのためどうしても右側を力を入れやすい体位になってしまうからか、帝王切開がつづくと、体が少し歪んでしまう。体の痛みも左右対称ではなくて、非対称の痛みを感じるのである。

以前も同じことがあって、これはいかん、と患者さまの左に立って操作をしたら、どうも勝手が違った。以前は、右でも、左でも良かったのであるが、私自身の体にしみ込んでしまったこと、加齢による柔軟性の消失ということであろう。ということで、もう帝王切開に関しては、このスタイルを続けざるを得ない。

ということは、このように帝王切開が続けは、あとは自分のほうで調整せざるを得ない、ということになる。

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先日患者様から差し入れをいただいた。院長の糖質制限の話から、食べ物をやめて、こちらにした、と。ありがたいことである。ちょうど、裏庭に今年何を植えようか、と思っていた。

宿根草らしい。問題は、裏庭は冬場は結構冷え込むので、年を超えられるかどうか、であるけれど・・・。この週末にでも植えてみよう。

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こちらも同じくいただいた。多肉植物、日当たりと水分とよくわからないけれど、少しくらい甫立っていてもいいと聞いたような気もする。程よい日当たりと、程よい水分でよければ、と。よく見ればいろいろな種類があるような・・・。小さな緑の森と考えると、面白な世界である。枯れないようにしたいものであるが・・・

さて、帝王切開シリーズはこれで一段落である。次は今週の土曜、そして来週の土曜である。今日何もないことを願うばかりであるが、こればっかりはわからない。

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