2019年01月

私の園芸作業において、1年で最も冷え込むこの時期に、元気に花を咲かせるパンジーやビオラは定番である。スミレであるから、青・紫がスミレのイメージであるけれど、私の中では黄色(なかでもレモンイエロー)が一番である。

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なので、このレモンイエローを中心に植えて、あと白とオレンジで補った。

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で、この中にその次に芽が出現している。

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そろそろ芽を出すかな、と思っていた。こちらは少し早咲きのチューリップ。たしか50個くらい同じ色で植えたような気がする。

寒くて、地面に霜柱が立っていたり、朝から霜で真っ白でも、こうした季節の営みは着々と進む。そういえば白梅も開花が進む。

1月も今日で終わり、明日からは2月だしな・・・。春の訪れはもう少し先であり、今しばらくは寒い時期が続く。

ここ10年ほど、腕時計とは縁のない状態であった。ずぼらで、あちこちに物を置き忘れるし、ずっと身につけるのは拘束されるようで嫌だし(でも実際は首輪のついた万年当直医であるけれど)、手術で手洗いをするなら、外さななければならないし、と。

スキューバダイビングをしていたころは、まだ腕時計をしていた。通勤していたころも時計をしていたかもしれない。でも、開業してからはつけていなかったような気がする。院内の各所に時計はあるし、パソコンの右下にも時刻が表示されている。外出の際にはスマホの時計がある、と。

本来なら、時計はすべて電波時計で、PCは立ち上げ時にサーバーに自動的に時刻を読みに行くはずであれば、院内の時刻は日本標準時間に統一されているはずである。しかし、院内の時計は、時刻が必ずしも正確ではないのである。建物の構造上電波が届きにくい場所にあるものもあるし、また開業時に購入した時計はすべて電波時計ではない。PCもいつのまにやら、時刻のずれているものが存在する。

まして、それ以外の機器(自動血圧計やNST装置)などの時刻は、スタッフが時刻合わせをすることとしているので、それにより時に微妙な差異が生じるのである。

そうした時刻の差違は時に問題となるのである。PCだと、あるPCで画面が見れても、そのPCより遅れた時刻設定なっているPCでは、その時刻になるまでその画面が現れない、という現象が発生する。正確な時間を記載する必要のある書類の場合、どの時間が正確であるのか、という問題も発生する。

そしてなにより、私が夜起きたとき、今何時?という問題もある。ド近眼なので眼鏡を外して、私は部屋を暗くして寝る。で、夜電話が鳴って、受話器を取って、さて起きるかと。でその際に今何時と思っても、眼鏡を装着して部屋を明るくしないと時刻がわからない。

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ということで、これを使ってみることにした。落としても、濡らしてもいいように、G-SHOCKにした。ずぼらな私でも使えるように、電波受信で時刻合わせをしてくれる。おまけにソーラーなので電池切れはないと期待する。

時たま、私の首にかけるPHSをどこそこに置き忘れて、あとでPHSを探して電話を鳴らす私である。オレンジのバンド(うらはイエロー)で目立つから、これで置き忘れはなくなることを期待したい。(神戸市消防局救助隊50周年記念バージョンで、オレンジ仕様である。)

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で、解説書を見ると、Bluetooth対応とある。これは便利である。将来院内の時刻を扱う機種はすべてBluetooth対応となれば、スマホのアプリで院内の時刻統一がはかれる、と思うが、そのためにはすべきの機種の更新が必要で、そのためにはまたお金がかかるので、将来の課題ということにしよう。

早速今朝呼ばれた。暗闇で光らせてみると2時50分。そうか、と着替えて分娩室に降りていく。

追加
個人的には、ソーラー充電とGPSと脈拍パルスセンサーがついていれば、申し分ない。でも残念ながらいろいろ探してもまだそうしたものはなかった。あと3年くらいしたらでるかな、と。

私は、朝起きたら、ナースステーションにいって、それから新生児室で一部の赤ちゃん(1生日と4生日)の診察をするのが日課である。新生児室は、ナースステーションに隣接し、その境界はガラスのドアと壁なので、ナースステーション側からは中は丸見えである。当然各種モニターから発生する警報音や作動音もあるけれど、それらは若干減音されてナースステーション側に届くこととなる。

ナースステーションから新生児室に入る際には、ガラスの自動扉を開けてはいることになる。で、はいると、静かな場合もあれば、にぎやかな場合もある。

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ま、大体新生児はこの様に寝ていることが多いのであるが、時には泣いている子もいる。泣くことは、あるいみ元気な証拠なので、元気に鳴き声を響かせることは大切なことでもある。また、この場所で大きな声で鳴いても、近所迷惑を考える必要はない。とはいえ、やはり涙を流して、一生けんめい泣いている姿を見るにはしのびないと、そこで、これらの機器が活用される。

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母体の心臓の音を、胎児期のように響かせるというものである。通常のオルゴールの音色より、母体心音のほうがはるかに効果的なようで、この音を響かせると静かになる新生児が多い。

時には寝ている子からも音がする。規則正しく子気味よく響くのは、指や腕をしゃぶる音である。また、でものはれものというか、ブリブリと音がする場合もある。寝た姿勢で、よくもできるものだと、いつも感心するばかりであるが・・・・。

ちなみに、
新生児の腸内細菌は、生後に形成され(胎児期は無菌状態なので)、ビフィズス菌優位と聞き及ぶ。なので、おならも、ウンチも独特の匂いであり、成人の場合と比べて、臭さの種類が違う。とはいえ、新生児のおむつ捨て用のボックスには独特の匂いがある。

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この保育器が作動する場合、胎児の心拍数と血中酸素飽和度をモニターする機械が作動している場合もある。すると、このモニターから結構音がする。またこれ以外にも、単独の血中酸素飽和度のモニターが数台あるので、こちらも作動しているとそれなりの音がする。

体動で飽和度が計測できなければ、警報音が鳴り、画面も変わる。またこれ以外にも血糖検査をすれば、その機械から音が発生する。ほかにもタイマーを作動させれば、そちらの音もする。

そうなると、そこそこ騒がしい部屋であるけれど、でもその中でぐっすり眠っている子も多い。部屋の中は比較的明るいし、音もするけれど、そうした環境でしっかりと眠っているのである。不思議な環境の部屋でもある。でも、この環境を安全に保つことが、産科診療において大切なことでもある。

ちなみに、扉は自動扉であるので、停電すると自動解放されるようになっている。

当院の新生児室は、ナースステーションに隣り合う形で存在します。3x4mくらいのスペースで、ここに数名の赤ちゃんが滞在する場合もあれば、一人もいない(母児同室のため)場合もあります。

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2階の吹き抜けの部分(ギャラリー)の部分から、窓ガラス越しに中を観察することができます。手前に横長のベッドがあり、中央に保育器やコットが存在します。

ナースステーション側に出入り口があり、入るとこんな感じです。

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当院は基本的には母児同室ですが、あ母さんの体調がすぐれない場合、シャワーやレストランでの食事中などはこちらの新生児室でお預かりとなります。

また出生直後で酸素が一時的に必要であるとか、体温の管理が必要であるとか、光線療法が必要である、などの場合には、この内部の保育器(3台)で診せていただくこととなります。このタイプの保育器は、光線療法のユニットと血中酸素飽和度のモニターが含まれたユニットとなっています。

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つまりこの場所は、皆様のご自慢の赤ちゃんの場であるとと同時に大切な検査・治療の場でもあります。そのための検査器具も用意されています。

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部屋の温度は25度以上に保たれています。(この温度計では28度の様ですが)

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これは聴覚スクリーニングの機械。当院では、原則としてすべての赤ちゃんに聴覚スクリーニング検査を実施しています。

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これは血糖測定器。残念ながら新生児用の血糖測定器はないので、大人用のものを代用させていただいています。

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中には手洗いもあります。

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そして中にはこの様な機械も。オルゴールにもなりますが、お母さんの心臓の音と類似した音を数分間発生させます。新生児の安眠用グッズです。

昔は、このグッズが羊のぬいぐるみの中に入っていたのですが、羊のぬいぐるみバージョンが販売中止となし、現在はこのような形となっています。







当院では、開院以来無痛分娩を行ってきた。2007年の開院以来、2018年末までの総分娩数5894件で、その中で無痛分娩が2546件で約43%である。当院での無痛分娩は、硬膜外麻酔による無痛分娩であるので、単純に考えれば、2546回の硬膜外麻酔を施行したことになる。

また、通算の帝王切開数が926件(2007-2018)であり、これが約15%。当院の帝王切開においては、9割がたは硬膜外麻酔によるものであり、1割程度が脊椎麻酔であるとおもうので(此方でおおよそ800件として)計3300回前後の硬膜外麻酔を行ったこととなる。これが12年通算であるから、単純に計算すると、年間250件くらいの硬膜外麻酔実施というところであろうか。

硬膜外麻酔においては、当然ながら麻酔をするためには、硬膜外腔の穿刺という手技が必要である。具体的にいえば、妊婦様に横向きに寝てもらって、背中を丸くして姿勢を取ってもらって、私が腰骨当たりの腰椎の隙間を狙って穿刺する、という行為である。

私の場合、患者様に右を下に横になってもらって、腰椎の2番目と3番目、あるいは3番目と4番目の間を右傍側からアプローチしている。最初に背中を消毒して、局所麻酔薬を注入した注射で局所麻酔を行う。次に18ゲージの硬膜外穿刺針でロスオブレジスタンス法を用いながら穿刺する。

運が良ければ1発で入るわけで、入っていくときにい感じで手ごたえの変化があり、あ、入った、とよくわかる。で、それから留置のためにチューブを挿入して、外針をぬいて、チューブを固定して、体位を仰臥位に戻して、血圧を測り、麻酔薬の投与開始となる。

手順としてはこれだけであるけれど、なかなかうまくいかない場合もある。2番と3番の間がうまく穿刺できず、3番・4番目に挑戦して、と。場合によっては、また2/3番目に戻ることもある。

私から穿刺される妊婦様にとっては、いくら麻酔をされてるとはいえ、目に見えない背中を刺されることへの不安と恐怖があると、やはりどうしても背中が縮こまったり、逆に反ってしまって、ということでやりにくくなることもある。ここは、ある意味、私と患者様とそして介助するスタッフの共同作業である。ここがうまくいかないといつまでたってもチューブの留置が出来ない。できなければ、麻酔もできない、そしてその間にお産が進むと、もう間に合わないこともある。

ただ、様々な条件から、どうしても私がうまくできない場合もある。そうした場合には、専門の麻酔科医に硬膜外穿刺をお願いすることとなる。年に10回程度はそうしたことがある。

ということは、年間250-10で240回ほどは、私が硬膜外穿刺を行っているということでもある。ちなみに、当院での無痛分娩は、希望されればいつでも穿刺することとしているので、日曜祭日夜間いつでも、私が対応している。数をこなしたことで、私自身もある程度の方であれば、穿刺可能であるという自信もついた、という次第である。

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硬膜外麻酔のためのチューブを留置し、麻酔を開始すると、残念ながら様々な制限が生じる。まず、常時分娩監視装置の装着が必要となるし、場合によっては血圧計の装着も必要である。また背中に留置用のチューブが固定されているので、シャワーなども制限されている。

施設によっては無痛分娩のための硬膜外麻酔中の食事は制限されているけれど、当院では食事は制限していない。食べるものをきちんと食べて、そしてできれば眠ってもらって、十分に体力を温存してお産に臨んでほしいと願っている。

ただし、当院でダブルセットアップ(万一の場合に帝王切開予定)の場合には、食事は絶食とさせていただいている。

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写真は、当院2階の日当たりの良い吹き抜けの部分で、現在避寒している日日草である。1月のこの時期であるけれど、この場所なので枯れないし、何と最近1輪咲いた。このまま無事に育ってくれればいいけれど・・・。

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