2019年03月

通常の出産時の分娩料金、無痛分娩時の加算、帝王切開、流産手術、人工妊娠中絶などの料金は、前もってそのめどとなるおおよその額をお伝えすることとしている。基本的には、実際に行った手技・使用した薬剤により変動が生じるけれど、当院では、基本的には夜間や休日の加算は行っていない。


そうしないと、最初にお話した額と大きく額が異なることとなり、それでは話が違う、てなことになりかねない。しかし、現実には、休日や夜間であれば、呼び出し体制となるわけで、呼び出した分の費用をだれが負担するか、と考えれば、施設によっては、やはりそれをきちんと算定するわけで、その結果、最初に聞いていた額から大きく離れることとなる。

とはいえ、当院で最初に当院の出産費用その他を説明する際には、休日夜間には加算を行いますと、説明しているはずであるが、実際にその加算の適用は見送っていた。

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私個人の性格として、約束したことはできればきちんと履行したいと思っているし、また通常のお産であれば、私が呼ばれるだけのことなので、平日でも、祭日でも、夜でも別に一緒で何ら問題はない。なので、開業以来、そうした加算は行っていない(もしかしたら、一時期行っていたかもしれないが、今はおこなっていない)。

一方帝王切開においては、私一人ではできないし、麻酔科医、もう一人の産婦人科医、さらに当院スタッフの呼び出しとなるわけで、どう考えても加算をしないと割が合わないのであるが、やはりそれも性に合わないので、加算を行っていなかった。というか、加算を行うと、額が大きく変わるからである。

でも、そうなると、当たり前のことであるけれど、夜間あるいは緊急の帝王切開をすればするほど、手出しの額が大きくなるわけで、つまり緊急帝王切開は赤字の原因その1である。赤字だから緊急帝王切開をしない、というわけにもいかないし、緊急帝王切開は必要だからこそ行うべきである。

と考えれば、やはり緊急時の帝王切開の加算は、やはり多少なりとも行うべきかもしれない、と最近考えを改めた。(というか、たぶんこうしたいくつかの積み重ねが、種々の支出の増大の一因となっている)

基本的には、私一人と通常のスタッフだけで対応できる場合(祭日であれ、夜間であれ)には従来通り加算はいただかない。しかし、緊急時の加算はいただくこととする。その適用を4月より実際におこなうこととする。

また、陣痛が来た、といって入院しても、その後陣痛が弱くなり、退院した場合、当院では使用した寝具と食事代だけはいただくこととしていた。でもその時には実際には分娩監視装置を装着したり、あるいは無痛を希望すれば各種薬剤を使用したり、さらに陣痛増強の希望があれば、薬剤による増強をおこなっている。しかし、分娩に至らなければ、いったん退院となるわけで、その場合そうした費用はなかなか請求しづらい。しかし、これらの費用もまとまればそれなりの額となる。

ということで、そのような場合にも、食事代と寝具代と、そして実際に使用した薬剤の費用だけはいただくこととする。これも4月から適用とする。

以上が4月からの改定事項である。そしてこれは本来行うべき最低限のことであったと思うし、実際に行いますと説明しながら行っていなかったことでもある。

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次に無痛分娩について。

無痛分娩においては、そのより効果的で安全な無痛分娩の実施が求められる時代となり、そのためのいくつかの遵守すべき事項が現在整備されるつつある。当院としても、その遵守すべき事項をきちんとクリアーして皆様に無痛分娩を提供したいと考えている。

しかし、その新しい基準を順守するためには、職員のトレーニング、機器の整備が必要であり、一朝一夕にはいかない。3月よりそのトレーニングを開始し、整備が整い次第新しい無痛分娩のスタイルに変更する。予定では7月を予定している。

この新しい体制を維持するためには現行の無痛分娩による加算費用では対応できないので、7月1日より無痛分娩の費用は従来の費用に加えて2万円の加算を予定している。

これまでに各種の薬剤や医療消耗品の値上げがここ数年でいくつか実施されていた。身の回りの生活用品でも同様であり、値上げ、あるいは商品の規格の縮小などで各種メーカーで対応されていた。当院としても、これまでは各種備品を選ぶにあたり、コスト削減の努力を行ってきた。今後より一層のコスト削減の努力を行うことは当たり前である。しかしそれにも限界がある。

当院でお産を安全に続けるための施設及び機器への投資はこれは避けられない。なぜなら機器には耐用年数という問題が存在する。そのため、現時点でこの秋に消費増税がなければ1万円で、増税の場合には2万円の基本分娩料金の加算を11月1日より行うこととさせていただきます。

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値上げの話は心苦しい。しかしそうでないと、このままでは様々な意味で行き詰まる。値上げをする以上には、値上げに相当するサービスを十分に提供できる環境を維持することが、クリニックとして重要なことである、と信じている。



写真は国体通りに面した白梅の現況である。もともとは植木市で購入した盆栽であった。水やりが面倒になり、この場所に植えた。確か1年目に、芝刈り時に間違って幹が落とされた。(芝刈りで落とされるくらいの幹の太さであった)。しかし、不思議なことに、切り落とされたはずの部分からまた新芽が伸びてきて、花が咲き、今では幹の部分は4-5cmとなった。

そして今年、よくみると 新芽の間に実がなっている。梅の実?これは6月に梅の実が取れるかもしれない、とほくそ笑んでいるけれど・・・。

3月、年度末で悩むのは、私だけではない。妊婦様の皆様悩まれるようで・・・。この時期、帝王切開の時期が3月がいいのか、4月2日以降がいいのかと悩まれる方も多い。さらに、今年の場合は、4月30日と、5月1日も元号の変わり目で悩まれる方も多いことでしょう。

私自身は、昭和の生まれであり、平成が変われば、大昔の人というイメージになってしまうかもしれないなとも思いつつも、今更どうこうできることではないし、さしあたり、判断を誤らずに診療ができればそれはそれで構わないかな、と思っている。ぼけずに、体を大切に使うことが、今後の私自身の課題である。

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で、ここ数日体調が悪かった。日曜の夜から少し変だな、と思っていた。月曜朝からのどが痛く、久しぶりに薬を飲む。いったんよくなったと思ったけれど、それから数日今度は体がだるく、水曜日には咳が出るようになった。

水曜日は、体調が良ければちょっと遠方にと思っていたが、おとなしく過ごすこととした。夜、熊本市の産婦人科医会の総会があり、これにちょっと参加して、あとはおとなしくていた。ようやく木曜の朝から体調のだるさはなくなったが、今度は咳が出るようになった。

今朝(金曜)まだ咳はでるけれど、頻度も減ったし、体調もさらに良くなった。

春は、気温の変動も大きいし、私自身の生活もお産に合わせた生活なので、必ずしも規則正しい生活が送れるわけでもない。でも、そうした生活も含めて、これが私の生きざまであり、仕事であり、と。できる限り、自分の体をいたわりながら、長く健康に維持できるように、無理のない範囲で心がけるしかないし、かりにこうやって風邪をひいたとしても、それもまた私の一面であり、休養しなさいという神様の声と考えてと。

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このチューリップは、もともと50個の球根から始まった。咲いた後に回収して、2回目の今季、花の大小はあれども、50個くらい咲いているような気がする。これだけ群れて咲くと、なかなかいいな、と、。

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そして屋上ではついに発芽を確認した。これが枝豆になるのは、あと70日くらいかかるかな。

3月は当院にとっての年度末で、あれこれ忙しいけれど、季節も春で自然界の変化も著しい。桜・チューリップ、芝桜と続き、そしてもうしばらくすればバラもヤマボウシも咲くことであろう。

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芍薬は、芽が出てきた当初は、まだこの様に赤い。で、伸びてくると次第に色が緑へと変わっていく。バラの葉っぱもまだ赤い。何とか言う色素であったと思うけれど・・・・。

この時期の変化は、本当に劇的であり、既存の世界の中に、新しいものが飛び出てくる、そういうい時期である。ただ、そうなると、そろそろその他の草の方々も成長著しく(あえて雑草とは言わない)、そちらの方々のお手入れもそろそろ始まるかな、と。芝刈り機のお手入れをそろそろしなくては。

そして種まきも。アスパラガスは株なので、植えておけば、間違って引っこ抜かない限り、そして枯れさせない限り、また来年も期待できる。野菜の苗は、適当な時期にいけば、お店で手に入るけれど、今年は昨年の枝豆に味をしめて、枝前が微妙に時期をずれて収穫できるように、時期をずらして種まきをすることにした。

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ということで、枝豆の元(大豆であるけれど)をまいてみた。ついでに、トマトと胡瓜もまいてみた。しばらくは水切れしないように目を光らせてと。

当院の医療法人の会計は3月〆となっている。なので、3月の通常の月末の会計後に、年度末の会計を行い、それから法人の年間の収支を確定し、税金を納める、という流れになる。今季(2018年4月から2019年3月まで)は大型の補修工事が続いたこと、各種経費の値上がり、医療安全機器の導入と、頭の痛い事実が続き、赤字である。

赤字ということは、すくなくとも、法人税の納付からは解放されるけれど、消費税の納入からは解放されない。そして、4月以降にずれ込んだ各種工事(分娩監視装置のサーバー変更、カルテ整理棚)、新年度から期待される無痛分娩への対応(職員教育と機器の整備)、ウィンドウズ7問題と、来期も支出は多いことが予想される。

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そしてここにきてまた頭の痛い問題が発生した。この写真の部分は、2階の吹き抜けの日当たりのより場所に置いてある日日草である。元気に年を越して、花がつきだした。

この部分は、実は横に10mくらいの長さの電動カーテンが5台並んでいる。開業当初、実はカーテンなしで開業した(経費節減のため、カーテンを削減した)。6月1日開院で、その前から自費診療を行っていたが、2階のこの部分はカーテンがないととんでもない暑さで、あわてて急きょカーテンを設置した。

つまり開業以来だから、2019-2007=12年物である。日に焼けて色が少し黄ばんでいるし、裾の部分はほつれが目立ってきたなと、と思っていた。で数日前に、カーテン開閉時に、異音が発生した。どうもカーテン最下端の重しの部分のバーが絡まったようである。その結果、重しが外れかった。で、よくみるとカーテン自体も劣化が進んでいるような気がしてきた。

ここ数日中に立川ブライドのかたに診ていただく予定であるけれど、修理できるかな、と。交換ということになるかもしれないな・・・と、。そして以前の話では、確かこのカーテンを巻き取るモーターはもう耐用年数をこえていて、修理できないと聞いたような気がするつまりこのカーテンは。モーターの費用が高額であり、それが5台ということはと、このカーテンの交換にはそれなりの費用がかかるということで・・・・。

このカーテンで開閉される部分は、クリニックの顔ともいうべき部分なので、ここをけちるわけにいかない。さて早く立川ブラインドの評価を伺いたいものである。

どう考えても次期も赤字である。その抜本的対策に乗り出さざるを得ない。クリニックの機能をより高めてシンプルにそしてそのためには当院の料金体系を見直さざるをえないという状況である。

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写真は、日日草の淡いピンク。緑がいきいきとして、その対比でピンク色がくっきりである。あと2本あるけれど、1本は濃ゆいピンク、もう1本は矮小種の日日草で、色は同じピンクである。

春が来て、夏が来て、秋がきて、冬が来て、そしてまた春が来て、と季節は回る。毎年、春になれば、桜が咲いて、ひばりが鳴いて、と同じ光景が繰り返される。しかし、人は1年たてば、成長する、あるいは老いるし、物は1年くらいでは変わらないけれど、数年あるいは数十年すれば劣化し、修理補修が必要となる。

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最近、熊本市内の産婦人科医のなかでも少し変化があったと聞き及ぶ。一つには、秋に熊本市民病院が新装開店となるわけで、それにともなう各種施設での人事の移動がありそうである。また、市内では、いくつかの施設が、継代あるいは特化されていく。

以前なら、産婦人科の仕事とひとくくりにされていたし、産婦人科で産科も、不妊症も、婦人科も見るのは当たり前であった。しかし、今の世の中に求められる診療水準を保ちながら、そのすべてを単なる診療所で診ることは難しいかもしれない。

その結果として、その施設にあった方向に特化することは、世の流れかもしれない。少子化、産婦人科医自体の減少、訴訟への対応、求められる医療水準の維持、等からすれば、各施設毎に特色のある方向へと変わっていくのでは、と思う。逆にそうした方向が打ち出せなければ、世の流れの中で、埋没していくかもしれない。

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こうしたことを背景に、当院(ウィメンズクリニック グリーンヒル)としてはどのような方向にすすむのか、と。

当院は、産婦人科一般の業務として、子宮がん検診、妊婦健診、避妊の各種相談、更年期の相談、日常悩み(オリモノ・ヘルペスなど)などに対象として、分娩を取り扱う施設として存続する方向でと思っている。不妊症に関しては、基本的にはタイミング法やクロミッドなどの排卵誘発まで、婦人科は子宮頸がんや子宮体がんの細胞診検査まで、超音波検査はスクリーニングンとして、というところであろうか。

と、書いても、実はこれは開業以来これしかしていないので、開業以来の方針でもある。

周辺の施設では、最近院長が変わる、お産をやめるという話を聞きお読んだり、あるいは2代目が着任してより一層お産を充実させるという施設もある、と聞き及ぶ。余計な慣れないことをしても得るものは少ないであろう。それよりも、今の診療を、より一層当院なりに、シンプルで精度の高いものにすること、これが目標かな、と思っている。

写真は裏庭のチューリップ。構想では、ピンク色のチューリップと、芝桜の紫と、そしてビオラの黄色といくはずであったが、どうもチューリップがオレンジぽくて、芝桜はまだ全開には程遠い。でも、少しづつ暖かくなる。

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