2019年06月

当院では、開業以来無痛分娩を行っています。通算件数は、現在まででおおよそ2600件となります。その間の総分娩数が6100件くらいなので、おおよそ4割が無痛分娩となり、2割が帝王切開、4割が自然分娩という割合です。

開業当初の無痛分娩のスタイルはどちらかというと計画分娩を中心に、以前の経験をもとに導入したものでした。実際に施設で運用するにあたって、いくつかの変更を行い、2011年大幅な変更を行い、以来改定バージョンで行っていました。

少しづつ可能な範囲でアップデートを行い、より安全で、効果的な方法へと少しづつ変わって、今のスタイルとなっています。初期の無痛分娩以来変わらないことは、当院においては、いつでも無痛分娩を希望する場合には無痛分娩をおこないます、ということと、硬膜外麻酔のための使用する穿刺機材です。

施設によっては、夜間や祭日は不可、計画出産のみ、という施設もあります。しかし当院はいつでもOKとしていました。これは院長である私が、大体クリニックにいるので、夜間でも祭日でも、私が穿刺し、以後の管理を責任をもって行う、ということが背景にあります。そのため、私の慣れた機材を使用するので、穿刺キットも変わらない、ということになります(慣れた機材が使いやすい)。

ただ、そうしたいつでもOKというスタイルの結果、自分で自分の首を絞めているようなところもあり、いつでも夜中にお産以外で起こされる、ということにもなります。でも、やはり痛い痛いと、叫ぶ妊婦様も時にいらっしゃいますし、また、頑張ろうと思っていても日が暮れて、草木の眠る丑三つ時にも痛くて眠れず、お産も進まないと心も折れる方もいらっしゃいます。

なので、無痛分娩はいつでもOK、というスタイルは、私が院長で元気な間は続けたいと思っています。

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当院においては帝王切開もほぼ硬膜外麻酔であり、無痛分娩の麻酔も硬膜外麻酔であり、その9割以上は私が硬膜外穿刺を行っています。これだけ数をこなせば、大体の方は穿刺できるという自負心もあります。

しかし、やはりどうしても時にできないことがあります。何回穿刺しても、うまく到達できない。そのような場合で、時間に余裕があれば、知己の麻酔科医に出張麻酔をお願いすることとなります。月に1回ほどそうしたことがあります。

私が穿刺できない大体の場合は、妊婦様の背中の脂肪の厚さにつきます。硬膜外麻酔を実施するためには、背中を丸めた姿勢で横になっていただいて、腰骨当たりの背骨の骨と骨の間を針で刺すのですが、お肉が厚いとどうしてもこの背骨の骨と骨の間がわかりません。

穿刺される妊婦様にとっても、背中は見えないし、針で何回もさされればやはり不安もあり、その結果腰が引けて、姿勢も悪くなる、という悪循環です。さらりと、スパッと、これが極意であろうと思っていますが、やはりどうしてもうまくいかないとには、ヒトを変えて、状況をかえて、ということになります。

ただ、その時麻酔科医師に連絡がつかない場合には、残念ながら無痛分娩は諦めていただくしかない、というのが現況です。(緊急帝王切開の場合、当院で麻酔が不可の場合は、緊急搬送となります)。

なので、無痛分娩を希望される方には、やはり体重コントロールをお願いしたいと常々思っていますし、それで麻酔ができなければ、体重のせいだからしかたがないかな、とも。やはり妊娠においては、適切な体重増加がのぞましい、と思っています。

さて、こうして確立しつつあった、当院の無痛分娩のスタイルを、今後のより安全なスタイルにへんlこうするため、現在職員と私のトレーニング中です。7月以降は新しいスタイルとしたいと、様々な準備をしています。

新しい無痛分娩のスタイルのためには、私を含めたスタッフのトレーニングと、それに対応するシステムの構築が必要であり、カルテの書式や機械が必要となります。そのために3月からトレーニングを開始しています。ただ、こうしたトレーニング、新しい機器の導入、新しい薬剤の用意と変更追加する事項も多く、経済的な負担も増加した結果、8月以降の無痛分娩の費用は増額へと改定されます。申し訳ありません。

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熊本の梅雨入りはまだで、一部の地域では水不足で田植えができない、という話も聞いています。クリニックの裏では地下水を利用して潅水しているようで、蛙の声が響いています。

6月19日 水曜日。休診日で午後に電子カルテの打ち合わせがあり、そのためにあれこれ早朝から用意をしていた。その途中で、病棟から連絡があり、患者様の診察。無事診察も済んで、さて次に取り掛かると、お産です、と呼ばれた。しかし、お産はお産でも、帝王切開であった。


朝から大急ぎで、スタッフを緊急招集。その間に同時並行のお産があって、産後にその方の出血が多く、その処置を済ませて、それから帝王切開に。終わると、10時。それから両親学級に呼ばれて、11時には麻酔器関係の業者の方と会って、そこに患者様からの問い合わせがあり、で、その問い合わせ対応で30分。12時過ぎにようやく一休み。


13時には、今秋に導入予定の一連の電子カルテと予約システム導入に向けた打ち合わせが2件。おおよそのスケジュールを確認し、今後の課題をまずあぶりだす。夕方に初回打ち合わせも終了し、術後の方も、産後の方も経過は良好であることを確認し、私自身の緊張も解放された。

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こんな時には、ちょっとご褒美を、と。昨年、物は試しにとやってみた1年物のすもも酒である。クリニックの中庭でたわわに実ったすもも。すっぱくてとても食べられない。ジャムにするか、漬け込むか、と思案し、甲類焼酎につけてみた。

元は透明なお酒が、すもものオレンジがで抽出され、程よい色合いに。本来なら砂糖を入れると聞いた様な気もするが、砂糖は転嫁せず、そのまま漬け込んだと思う。味わってみると、微妙に甘い。甲類焼酎の角ばった感じがなくて、まろやかである。

調子に乗って、もう一杯と行きたいところを我慢して、と。果たしてこのスモモはどんな味がするのやら、と思わないでもない。今しばらくは、これで楽しめそうであるし、終わったころには新たなスモモが実っているような気もする。

さてこれで、梅、すももと楽しめた。ということは、実はヤマボウシの実も気になっている、これもなんとかできないか、と、そして早く身がなってほしいサクランボである。

クリニックの隣に、ここ数年ひまわりが植えられている。個人的にはひまわりは8月の青い空と入道雲と黄色の花びらというイメージなのであるが、梅雨前に満開を迎えつつある。

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残念ながら、草丈がそろっていないので、壮観さが数年前の分に比べると劣るけれど・・。そしてしばらくして梅雨が続けば、枯れていく。

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8月に咲くようにとひまわりの種をまいたが、梅雨時に発芽してうまく育たず、枯れた覚えがある。梅雨時にうまく育てることは難しい。そして、四季咲きのバラも、この時期雨で茶色に変色することも多い。当然、私の趣味の野菜も、だめになる可能性がある。

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さて、今日は晴れるかな?

クリニック周辺で田植えのための用意が進む。水を張る前に、肥料をやって、田んぼをかき回して、それから水を張って、と。水が増えると、毎日蛙の声がなりひびく。いったいどこからやってくるものやら。土の中で眠っていたのであろうか?

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天気がいいと、水面に逆さが浮かぶ。

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こちらが田植えの元となる、苗床。

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こちらは今から水をためる。

南九州は梅雨入りと聞いた様な気がするが、熊本は?南、北九州と悩ましいところ。今朝は曇天であるが、雨は降らないような。

朝窓を開けると、空気はまだ心地よい。いましばらくのこの季節、もう少し梅雨入りが遅れると個人的にはありがたいが、農家の方には田植えも大切だろうし・・・・。

前回の収穫祭の続きというか、裏話というか。


たしか、昨年このブログを見た患者様から、差し入れとしてオクラの種をもらった。春先に種まきをして、発芽したものを露地植えにして、ようやくできた。本当はもっと大きくなるのでは、と思っているが、ま、さしあたりオクラのような形をしている。

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しかし一つの苗に、1本しかならないなら、効率が悪いな、と。きっと苗の育て方が悪くて、もっと苗が大きく育てば、いっぱい実がなるのでは、と思っているが・・・・。


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で、ふと疑問である。確か、トマトにしても、キュウリにしても、そしてバラも、花が咲いたら、その花を目当てに集まる虫のおかげで受粉して、それで実がなる、と習ったような気がする。同じ花の中で受粉することは無いと聞いた様な気もするので、昆虫のおかげであると。

花が咲いて実がなるのが当たり前と思っていたが、そのためには大切なことがある、ということである。

私の好きなテレビ番組に、NHKのワイルドライフという番組があって、その中でも種々の動物の産卵・子育てが放送されることも多い。魚はこうやって産卵するんだ、とか、ペンギンの子育てとか、土曜の夜にお酒を飲みながら見ていることも多い。

私の仕事は産婦人科であり、妊娠するための指導や、妊娠中の対応、そして出産、産後の対応ということになる。つまり、私の仕事も、私の趣味嗜好と相通じるものがあるな、と改めて思うばかりである。

でも、さらに考えてみれば、ヒトの営みも、基本的には生物の営みであり、大多数の方々が行っている日々の仕事も、ヒトが活動を続けるための営みであり、同じことかもしれない、などと思う。

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さて、そうした中でふと思うのは、こっそり植えたサクランボの木である。2本必要と言われて、植えてみたけれど、一向に収穫にありつけない。まだもう少し木が成長する必要があるのかな、と。桃クリ3年柿8年、であった。サクランボはどれくらいで・?と

さて、週末。雨模様で、たぶん裏の田んぼは田植えであろう。私は日曜日天気が良ければ、このオクラを植えている裏庭のお手入れをしたいものである。

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