妊婦様に体重管理を勧める最大の理由は、安産のためである。適切な体重増加は、母体のためにも、新生児のためにも望ましいことである。しかし、体重増加事態は、その肝心の妊婦様の様々な日常の積み重ねであるから、なかなか難しい。
多分どなたでも、頭の中ではわかっているのであろう、と思う。きちんと説明すれば理解いただける。しかし、理解いただいても、それを実行に移すことはなかなか難しい。そこで、クリニックでは、妊婦健診時の体重の推移を見ながら指導する。体重増加に注意ください、と。
で、それでだめな場合には、ノートを1冊お渡しする。ルールがあって、口にした食べ物はすべて記載する。飲み物もカロリーのあるものは記載する。毎日体重計に乗って、体重を記載する。そして次回来院時に院長にそのノートを見せる、というものである。

ま、考えてみれば、これはプライバシーの侵害でもある。自分の体重を、そして食生活を人に見せるなんて、と。なので、時には、こうした指導に嫌気がさして、転院される方もいらっしゃる。
でもこの体重増加は、もろ刃の剣である。体重増加の結果、妊婦様自身も困ったことになるし、赤ちゃんも、そしてこちらの医療側も。具体的にいえば、体重増加で脂肪があつくなれば、点滴や採血時の血管を探すのに苦労する。麻酔をするときに、背中の脂肪が厚くて、うまく麻酔ができない。帝王切開の際に、脂肪があつくて、捜査に苦労する、術後の傷の治りが悪い。などの事象が起こりうるのである。
私はそんなに脂肪が厚くない、と思われる妊婦様もいらっしゃるかもしれない。しかし、約半年で10kg体重が増えるということは、もともと40kgの人が急激に50kgになればどうなるか、という話である。皮膚は急激な増大についていけず、おなかや太ももや胸に皮膚のひび割れを生じる(いわゆる妊娠線である)。
最近体重増加に関する厚労省からの通達で、少し体重増加が緩和された。ただしこれはもともと普通の体系の方の話であって、妊娠する前にぽっちゃりされている方(BMIでいうと26以上)の方に対する体重増加は従来通りであったように覚えている。

体重増加はリスクであるし、そして何よりももう一つ大切な事実は、いったん手に入れたものを手ばなすことはなかなか難しいということである。つまり、いったん増えた体重はそう簡単には減らない。結果として、1か月健診でもまだお残しがあって、その体重のまま推移して、二人目を妊娠してまた体重が増えて、三人目を妊娠するころにはすっかり体系も変わってしまう、という場合もある。
確かに、中には、20kg増えて、そして二人目の時には20kg減少して、そしてまた20kg増えて、元に戻すという方もいらっしゃることは事実である。しかし、こうした短期間での体重の変動は、身体への負荷を考えるとあまり望ましくはない。まして、こうした変動があると、妊娠線はしっかりと残ることであろう。
また、授乳期間中には大体の人はどんなに食べても太らない。それは授乳で大量のカロリーを放出しているからであるけれど、そこに油断して、大食間食が妊娠中から維持されて、2年も続けば、立派な食習慣となる。で、いつかは授乳が終わるわけで、その食習慣を維持すれば、産後の体重増加が待っている。

私自身は、身長176cmで、大学入学当時は60kg前後の体重であった。大学時代、ラグビーをして体重を増やそうというより、単に食生活の問題で卒業時に65kgくらいになっていた。つまりこの時点ではBMI20前後であった。
研修医時代に70kg前後で推移するようになり、開業直前は75kgくらいであった。そして開業後の食生活のたまもので85kgまで増えた。一時期80kgまで減らしたが(糖質制限)、リバウンドで85に戻った。BMIでいえば、27となり、立派な肥満である。先日の健康診断でも、腹囲の増加を指摘され、健康な食生活の指導をといわれてしまった。
しかし人に言うは易しであるが、実際に自分でするとなると話は別で・・・。私の場合基本的には間食はしない。問題は、夜起こされて眠れない場合、と酒を飲んだ場合である。
眠れないので、仕事をする。すると小腹が減る。なにかないか、と。少しづつ食べて、食べて程よくなって眠れば、と。また酒を飲んで楽しんで調理をする場合、そのまま眠たくなってしまえばいいのであるが、眠れないとあれこれとつまみを探してしまう。本能のおもむくままにと。
もう一つ困ったことが私の古傷である。右ひざがやはり調子が悪くて、走ろうという気力になれない。しかし足腰を使う習慣がないと、筋力の低下は自滅の下であるので、何とかしないといけない、と思いつつ、ずるずると・・・・
ま、できるところから、やればいいさ。できないものはしかたないさ、とささやく声もあるし、自分を厳しく律することは難しい。


今回の写真は、最近のいただき物から。ブランクサンダー侮るべからず。これは妊婦様から頂いた。食べ物の調節は難しいというレジスタンスかも、とようやく気付いた。
なんと名古屋地方では、このような、餡とバターをミックスした優れものがある。これはいかん、思わず進んで討ち死にする食べ物である。
ナスとトマトをいただいた。トマトは放置して熟してきたので、凍らせてストックしてみた。ナスは、今日でも味噌炒めにしようと思っている(焼きナスでもいいが、やはりみそ炒め最高)
ワインを2本もいただいた。糖質制限をするならワインは実は御法度になるのであるが、これは私大切な週末の楽しみなので・・・。
ということで言い訳をしながら食べて、飲んで居るので、これでは体重は増加の一方である。
多分どなたでも、頭の中ではわかっているのであろう、と思う。きちんと説明すれば理解いただける。しかし、理解いただいても、それを実行に移すことはなかなか難しい。そこで、クリニックでは、妊婦健診時の体重の推移を見ながら指導する。体重増加に注意ください、と。
で、それでだめな場合には、ノートを1冊お渡しする。ルールがあって、口にした食べ物はすべて記載する。飲み物もカロリーのあるものは記載する。毎日体重計に乗って、体重を記載する。そして次回来院時に院長にそのノートを見せる、というものである。

ま、考えてみれば、これはプライバシーの侵害でもある。自分の体重を、そして食生活を人に見せるなんて、と。なので、時には、こうした指導に嫌気がさして、転院される方もいらっしゃる。
でもこの体重増加は、もろ刃の剣である。体重増加の結果、妊婦様自身も困ったことになるし、赤ちゃんも、そしてこちらの医療側も。具体的にいえば、体重増加で脂肪があつくなれば、点滴や採血時の血管を探すのに苦労する。麻酔をするときに、背中の脂肪が厚くて、うまく麻酔ができない。帝王切開の際に、脂肪があつくて、捜査に苦労する、術後の傷の治りが悪い。などの事象が起こりうるのである。
私はそんなに脂肪が厚くない、と思われる妊婦様もいらっしゃるかもしれない。しかし、約半年で10kg体重が増えるということは、もともと40kgの人が急激に50kgになればどうなるか、という話である。皮膚は急激な増大についていけず、おなかや太ももや胸に皮膚のひび割れを生じる(いわゆる妊娠線である)。
最近体重増加に関する厚労省からの通達で、少し体重増加が緩和された。ただしこれはもともと普通の体系の方の話であって、妊娠する前にぽっちゃりされている方(BMIでいうと26以上)の方に対する体重増加は従来通りであったように覚えている。

体重増加はリスクであるし、そして何よりももう一つ大切な事実は、いったん手に入れたものを手ばなすことはなかなか難しいということである。つまり、いったん増えた体重はそう簡単には減らない。結果として、1か月健診でもまだお残しがあって、その体重のまま推移して、二人目を妊娠してまた体重が増えて、三人目を妊娠するころにはすっかり体系も変わってしまう、という場合もある。
確かに、中には、20kg増えて、そして二人目の時には20kg減少して、そしてまた20kg増えて、元に戻すという方もいらっしゃることは事実である。しかし、こうした短期間での体重の変動は、身体への負荷を考えるとあまり望ましくはない。まして、こうした変動があると、妊娠線はしっかりと残ることであろう。
また、授乳期間中には大体の人はどんなに食べても太らない。それは授乳で大量のカロリーを放出しているからであるけれど、そこに油断して、大食間食が妊娠中から維持されて、2年も続けば、立派な食習慣となる。で、いつかは授乳が終わるわけで、その食習慣を維持すれば、産後の体重増加が待っている。

私自身は、身長176cmで、大学入学当時は60kg前後の体重であった。大学時代、ラグビーをして体重を増やそうというより、単に食生活の問題で卒業時に65kgくらいになっていた。つまりこの時点ではBMI20前後であった。
研修医時代に70kg前後で推移するようになり、開業直前は75kgくらいであった。そして開業後の食生活のたまもので85kgまで増えた。一時期80kgまで減らしたが(糖質制限)、リバウンドで85に戻った。BMIでいえば、27となり、立派な肥満である。先日の健康診断でも、腹囲の増加を指摘され、健康な食生活の指導をといわれてしまった。
しかし人に言うは易しであるが、実際に自分でするとなると話は別で・・・。私の場合基本的には間食はしない。問題は、夜起こされて眠れない場合、と酒を飲んだ場合である。
眠れないので、仕事をする。すると小腹が減る。なにかないか、と。少しづつ食べて、食べて程よくなって眠れば、と。また酒を飲んで楽しんで調理をする場合、そのまま眠たくなってしまえばいいのであるが、眠れないとあれこれとつまみを探してしまう。本能のおもむくままにと。
もう一つ困ったことが私の古傷である。右ひざがやはり調子が悪くて、走ろうという気力になれない。しかし足腰を使う習慣がないと、筋力の低下は自滅の下であるので、何とかしないといけない、と思いつつ、ずるずると・・・・
ま、できるところから、やればいいさ。できないものはしかたないさ、とささやく声もあるし、自分を厳しく律することは難しい。


今回の写真は、最近のいただき物から。ブランクサンダー侮るべからず。これは妊婦様から頂いた。食べ物の調節は難しいというレジスタンスかも、とようやく気付いた。
なんと名古屋地方では、このような、餡とバターをミックスした優れものがある。これはいかん、思わず進んで討ち死にする食べ物である。
ナスとトマトをいただいた。トマトは放置して熟してきたので、凍らせてストックしてみた。ナスは、今日でも味噌炒めにしようと思っている(焼きナスでもいいが、やはりみそ炒め最高)
ワインを2本もいただいた。糖質制限をするならワインは実は御法度になるのであるが、これは私大切な週末の楽しみなので・・・。
ということで言い訳をしながら食べて、飲んで居るので、これでは体重は増加の一方である。