カテゴリ: 仕事

朝起きて、FBをチェックして、メールをチェックして、それからクリニックの会計を確認することが私の朝の日と仕事である。それから余裕があれば、写真を撮ったり、ネットであれこれ検索したり、と。そして7時前に病棟に行って、分娩待機者の状態を観たり、新生児に診察を行う。

で、それからサックスの練習をして、8時ごろ朝食を食堂で入院中の方々と一緒に過ごして、8時30分にNSでの申し送りに参加して、病棟の患者様の診察、そして9時から診療開始となる。といっても月曜、火曜、木曜は午前の診療は岩﨑先生なので、私は執務室で様々な雑事をすることとなるわけであるが・・・・


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昨日午前中にとある保険会社から挨拶をしたいと、面談の予約があった。挨拶をしたいのに、何故と思わないでもないが、向こうからくるというのであってみた。とある保険の代理店で、どこからか医師会の名簿を手に入れ、面談である。その保険会社の生命保険に加入していたが、要はそれをお値段を上げれば、保証がより確実になります、という話であった。

生命保険はいくつか入っている。というか、クリニックの院長である私は、万が一に備えていくつかの生命保険に加入せざるを得ない。銀行から借りる際の条件であることもあるし、またコロナその他の感染症に誰かが罹患した場合、そしていくつかの存在保険にも。これに個人的に加入している保険もあり、これ以上加入しても仕方がないし、私自身その内容も把握できない。

ということで、お断りをしたのである。すると、そのお越しになったから、ポロリと本音が。このような結論なら、電話で済んだのに、と。

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確かに電話でお断りすれば、済む話である。しかし、その担当者の方は、その時点で勘違いをしている。当院のクリニックの受付を担当者には、院長と直接面識のない人からの電話や、明らかに何らかの営業と思われる電話はその時点でお断りをする、というルールがある。つまり、電話でそうした話をすれば、私と会話をすることはない、ということである。

営業するということはなかなか難しい。やはり理想は、何かを求めて、どこかにたどり着けば、その場所で求めた事案について相談することであろう。しかし、こちらに必要がない、と思っていることを相手から提案されても、興味はないので話には乗らない。なかなか難しい。

ま、その点で考えれば、産婦人科のクリニックにお越しになる方は、産婦人科の診療を求めてお越しになるわけで、仕事としてはやりやすいはずである。とはいえ、時にどこかの書き込みに、星一つとかで投稿されてしまうわけで・・・・・。ま、私の不徳の致すところです、と。




様々な薬に並行輸入があり、ネットで検索すると、あるある、の世界である。私は産婦人科医なので、産婦人科関連の薬にしか興味がないが、結構あるのである。ということは、他の科の薬もきっと同じ様にあるはずで・・・。

私は日本の医師国家試験に合格した日本の医師であり、保険医登録を行い、保険診療をおこない、厚労省や私の所属する各種学会からの通達に従う。なので、当院で並行輸入品を取り扱うことはない。しかし、患者様には、時に並行輸入品を使用して、そのトラブルでお越しになる方もいらっしゃる。

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効果が同じなら、安いお薬がいいと思っているので、国の方針(医療費減額のために)として後発医薬品の開発が勧めれられたが、ここににきてその政策のゆがみが生じていくつかの混乱が生じている。いくつかの後発薬製造メーカーでの不適正な製造が明らかとなり、製薬会社で後発薬製造が不可となり、結果としてその会社が作っていた複数の薬剤の供給ができなくなった。場合によっては先発薬が無くなっている場合もあり、薬剤の供給が制限されるという事態も続いている。

また能登地震で影響の生じたのは、石川、とやまけんであるけれど、こうした地方には製薬メーカーの工場があることも多く、そのために供給が制限されているものもある。こちらの方は災害の影響からの復旧がすすめばという期待があるので、待つしかない。

インフレで様々な品物の値段が上がり、当然ながら、当院でも購入するさまざまな製品が値上がりしている。しかし、保険診療は診療行為に点数が割り振られているので、料金は据え置きである。この春の診療報酬の改定で、そうしたコスト増に対する割り当てがあると聞いているが、別な方面での診療報酬の減少があり、結果としてはマイナス査定ではないか、との声も聞く。

となれば、やはり診療行為に伴う薬剤やその他の物品を少しでも安いものをというのは当たり前の話である。そうした事情を推察してか、最近、あちこちの業者からファックスが届く。こんなお薬が供給可能です、と。

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背に腹はかえられない、という状態ではないし、そして過去の私自身の経験から、安さに飛びついて結果として高くついたということから、やはり、こうした薬剤や診療材料の購入は正規のルートからと思っている。つまり安さを売りにする場合、その安定供給、後日生じたトラブルへの対応、製品自体の信頼性が保てないのである。

とはいえ、こうした結論にたどりつまでには、いくつかの紆余曲折があり、失敗談があって、こうなったわけであるけれど・・・。

1枚目の写真は、中庭の片隅で咲く王林?(サクランボの品種であったと思うけれど違うかも)の花である。今年こそサクランボを、と。2枚目の写真は、芍薬の新芽。そういえば、芝生の上に青い草や、枯れ草も目立ってきた。日曜日なにもなければ、草取りでもするか、と。

万年当直の私である。忙しい夜もあれば、忙しくない夜もある。ただ、忙しくない夜が続いて、新生児室の赤ちゃんの声途切れると。ちょっと心配となる。それは昼間にも生まれるし、夜にも生まれる。ただ、昼間に生まれて、診療が途切れると、診療が混雑する。なので、夜に生まれる方がありがたい、と思っている。

さらに言うならば、20時くらいまでに生まれるか、朝3時以降に生まれる方がありがたい。私の睡眠パターンを考えると、21時から2時まではできればしっかりと眠りたい。とはいえ、そううまくいくこともないことは理解しているので、22時であろうと。0時であろうと、それはそれで仕方のないことである。


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ただ、23時から0時ごろに呼ばれて、お産につくと、あとが眠れないのが困る。眠れないので、何かをして、と。するならいいけれど、何かを食べるとなると問題で、たぶんそうした不規則な食生活が今の私の体型を生んでいるのであろう、と思う。

とはいえ、やはり甘いものは魅力的である。人間の本能というか・・・・・


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昔は、当直室にいくと(私がまだ医師になりたての頃、アルバイトでどこかの病院の当直に)、そこには夕ご飯が用意され、お風呂があって、そして時にはビールが1本ついていることもあった。当時は、当直してビール飲んで、風呂入って、それが当たり前に思っていた。

しかし、今どき、当直室でビールでも飲もうものなら、大変なことになる。これが古き良き時代というつもりはないが、ある意味寛容であったのか、ズボラであったのかと。

でも、医師とはいえ、医師にも息抜きが必要であろうし、ずっと緊張ばかりしていては、燃え尽きて島ような気もするし、肝心の時に疲れていても、と思わないでもない。ま、その息抜きを何にするか、ということであろうけれど・・・・


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さて、話を当院の当直に戻そう。現在、当院の夜間業務は、18時から9時までということになり、遅番のいる厨房と受付と病棟のスタッフも20時過ぎにはいなくなる。ということで21時からは病棟のスタッフ2名が、私の指示のもとに対応する、ということになる。

クリニック設立当初は、夜間1名の夜勤スタッフであったから、クリニックの開業当初でお産が増え始めたころはつらかった。入院時の診察で呼ばれ、お産で呼ばれ、昼間は診療が中断し、と。次第にスタッフが増え、そしてスタッフの経験度があがり、万年当直医である私の負担は大きく軽減された。しかし、今度は私の加齢という問題で、疲労が残りやすくなった。

その結果として私の負担を減らすために、様々な工夫が必要となる。で、ある時ふと気が付いた。そうか私の中での事務的な作業で委託できる部分を誰かに依頼すれば、と。しかしそのために、適切な人材が必要であり、そうした人材にここ数年で託すことができるようになってきたのはありがたい限りである。

必然的な流れかもしれないし、たまたまそうなっただけかもしれないが・・・・。


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さてそうなると、当直とはいえ夜に本当に何もすることがない、ということもありえる。そうなると、夜はおとなしく録画したテレビを見る、本を読む、という生活も可能となった。ただ、わたしの早寝の習慣だけは変わらないけれど・・・・。


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さて、この2種のクロワッサンは、鶴屋の裏の籠町通のパン屋さん(シェルパン)のクロワッサンである。きゅうりと比べればその大きさが理解できることであろう。緑と赤の生地が、きちんと折りたたまれている。

鶴屋の裏という立地条件なので、私としてはあまり行きたくないが、最近町中の講習会に参加する必要があり、ちょっと行ってきた。滝川パンはどこへいってしまったのか、と思わないでもないが・・・。

医師で、どこかで務める以上、当直(あるいは宿直業務)というものがある。これは医療施設である以上夜間も責任者が必要ということで・・・。今では、たぶん当直業務の翌日は、仕事はお休みとなると思うが、私が勤務していた時代は、大体当直をしてもその翌日普段通りの勤務が当たり前であった。

つまり、当直と言いながら、実は宿直であったということで、万が一の場合の責任者ということであろう。しかし、その実は宿直と言いながら、夜間勤務であった施設もあるわけで、そうなると宿直明けの通常勤務は憂鬱であった。眠たいの、と。

そうして点からすれば、現在の各施設での勤務体制はうらやましい。当直明けは、お休みであれば。しかし、そこには各施設のお家の事情が絡み、微妙なところがあるに違いない、と思うけれど・・・。


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ということで、私自身は以前は夜間にお産があると、あーあー当たってしまったと嘆いていた。これは一つには、その翌日を考慮してのことであるが、もう一つはたぶんお産に関する業務は自分の本業ではないのに、という思いがあったからかもしれない。

その頃の私の業務は、大学院であり、勤務医であり、その施設の産婦人科業務を担っていたとしても、お産はどこか他人事のような気がしていたのかもしれない。各施設では、私は一部門の医師であり、産科診療に積極的に携わっていたわけではない。

しかし、産婦人科の責任者として働くようになると、お産の意味合いが少し変わってくる。荒尾、天草、日赤、そして福岡での勤務となり、仕事の中心が少しづつ産科稼業が中心となり、自分の中で意識が変化し、そして当地での開業となった。

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妊婦様において、出産はビッグイベントである。妊娠の期間の集大成である。なので、その集大成を当院でと望まれる女性のために、当院でできることは、と考えれば、それはやはり最高責任者がきちんと対応することであろう、と私は思っている。

そのため、当院では過去に当直業務を他の医師に依頼したり、私が何らかの理由が遠出をする場合に待機の医師を依頼していたが、原則として間に合う限りお産に関しては私が担当することとした。そうなると、夜間のお産が続くと、翌日に響く。これは当然のことである。

次第に当院で非常勤ながら、勤務する医師が増えたことで、外来の業務をお願いすることで、私の休息時間が確保されるようになり、今に至った。60を超えた私にとって、1日を通しての診療をして、それから宿直をして、翌日も普段通り働くことはやはりきつい。その点、ある意味今のスタイルの方が楽である。

ただ、いつまで今のスタイルが続けられるか、という問題はある。幸い、いまだ大きな病気は見つかっていないし、私自身が燃え尽きているわけでもない。まだしばらくはと思うし、いつかは誰かに引き継ぎたいという思いはあるけれど・・・・。ま、10年くらいかけて少しづつと思っている。

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裏庭のチューリップの新芽。ニョキニョキと出てきた。この連休、天気が良ければ、バラの植え替えをしなくては、と、

当院は熊本市の東に位置し、住所も東区である。周辺の自治体との境界が近い。ということで、開院当初、当院にお越しになるのは東区、益城町、菊陽町、大津町、合志市(当時はまだ西合志と合志に分かれていたような)が中心であった。次第に患者様が増えて、阿蘇、蘇陽、高森、南阿蘇、小国、菊池、御船、城南とエリアが広がって来た。

当院、開院後に熊本市が東区中央などの中規模都市に昇格し、周辺の自治体もいくつかの合併があり、地名が変わった。でも、大体当院にお越しの方は、熊本市の東側、北側、南側というような感覚である(ちなみに、西の方には非常に繁盛している産婦人科施設が2件あるので、そちら方面はきわめて少ない)。

こうしてお越しになる方のエリアが広がったということは、当院の認知度があがったこと、当院の診療スタイルを皆様に受けいえれて頂いたということであり、これはある意味、当院の診療スタイルが大体正しい方向にあったということでもあろう。


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少子化の時代であり、熊本県でも総出産数は、開業当初年間15000人といわれていたような気がするが、ここ数年年間12000人以下と聞いたような気もする。当院も2022年はコロナの影響で、急な転院(妊娠36週以降のコロナ感染は高次医療施設というルール)があり、470名と大きく減ったが、2023年は少し持ち直して,504名であった。

さらに、産婦人科医は勤務がハードで、呼ばれることも多く、訴訟の危険と隣り合わせということもあり、昨今の産婦人科医を希望する人はそう多くはない。なので、各地の総合病院の産婦人科医師の確保が大変である。場合には寄っては、産婦人科は休診という場合もある。

また、開業している産婦人科医は、次第に年をとり、少子化で取り扱い分娩数も減少すれば、分娩取り扱いを中止して、外来だけとする施設もここ数年増えてきた。その結果、分娩施設は減少し、エリアによっては分娩施設のない場所も存在し、そのため遠方まで妊婦健診に通うという場合もあることであろう。

つまり、当院の分娩数が500前後で推移ししているということは、当院診療スタイルを皆様に受け入れていただいたということもあるかもしれないが、分娩施設が減少して、おのずと一部の施設に集まった、ということもあるかもしれない。ということは、さらに分娩数が減少すれば、今の分娩数も低下していく事であろう。


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不思議なもので、月の分娩数が30を下回ると、結構暇である。といっても30件のお産や帝王切開があるけれど、余裕の状態である。しかし、50前後だと、結構忙しいこともある。”降るときは土砂降り”ということもある。実際、先週の金曜と昨日の日曜は大変だった。

しかし、その忙しさもそう続くことはない。運命論者ではないけれど、なんでこんなに忙しいのか、と愚痴をもらすよりも、たくさんの方々に利用いただいてありがたい、と受け止めようと心がけている。天がもたら試練は、乗り越えられる試練しか与えない、と考える(乗り越えられなければ、単に朽ち果ててしまうだけのことでもあるが)。

白梅、結構今年は咲いている。ということは、今年こそ青梅を

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