カテゴリ: 医療

人間ドックが終わって、クリニックに帰ると、避難訓練が待っていた。避難訓練は確か、年に2回くらい行わなければならないが、コロナでこの1年ご無沙汰であった。なのでこの水曜日にと企画していたが、私はそれをすっかり忘れていた。なので、え?と。

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でも、ま、避難訓練だからこんなものでしょう。出火は厨房から、ということでこの写真の時点では、報告後の避難をスタッフ間で検討している状態である。

この日は結構寒く、外に誘導するわけであるが、あまり風が冷たくて、玄関内に再集合とした。経過中、私は帝王切開術後の患者に扮したスタッフの移動のお手伝いをした。その姿がインスタに投稿された。

さて、これがすんだら、次はコロナ感染への熊本市からのWEB配信である。G-MIS、Y-SYS、そして耳慣れない新しい言葉としてK-SYSが出てきた。これはなんだ?

配信内容からすると、どうもコロナへのワクチンの対応は、一部の施設では始まっているが、それ以外の施設にはまだ詳細は決まっていない。いわゆる見切り発車のような面がある。いい例が締め切りが2月17日と言いながら、その締め切りの内容がしめされていない、とか・・・。

ということは実際の当院での医療従事者向けのコロナワクチンの接種が始まるのは、3月末に間に合うかどうか、のような・・・・


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そして肝心のKSYSであるが。どうもコロナワクチンの予約システムの熊本県仕様ということらしい。おまけにこのシステムの運用はJTBである、と。JTBで旅行を取り扱う施設と思っていたが・・・・

どうもJTBや近畿日本ツーリストなどが、旅行予約のシステムを利用したあらたなシステムを構築してそれを利用するらしい。熊本ではJTBであるが、関西では近畿日本ツーリストと聞いた。

またこのコロナワクチンに関しては様々な憶測があり、妊婦様の問題もある。接種は義務であるけれど、強制ではないとも聞いた。まだまだ情報量が不足している。

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写真は現時点での、二階の青バラである。こんなに寒いのに、大輪を開かせようとしている。果たして本当にきれいに咲くかどうかは、微妙であるけれど・・・

まだその技量がないころは、手術の外回りで、手術中は勉強するというより、雑用係で忙しかった。手術が順調にすすむように、そして術者が怒らないようにと配慮することで。そうした研修医の頃から月日がながれ、助手を務めて、そして執刀医となり、と。

現在、当院で私が執刀するのは、帝王切開と流産手術くらいであるけれど、ある意味私が王様であるから、術中威張っているかもしれないな、とふと思った。

確かに手術中は、瞬時の判断が必要であり、かゆいところにスパッと手が届かないと面倒なことになる。しかし、自分でやっていてもうまくいかないことがあるわけであるから、他者であれば当たり前。できるだけ気持ちを高ぶらせないようにとと務めているつもりである。怒ってスタッフに物を投げるなんて行為はしたことはないが、言葉の暴力はあるかもしれんな~と。

また、怒ったことで、手術がうまく進むはずもなく、かえって気持ちが高ぶって冷静さを欠くし、火に油を注ぐ行為はのぞましくない。なので、淡々とするようには心掛けているけれど、それでも時に・・・。スタッフの皆様、そして患者の皆様、若輩者で申し訳ありません。

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最近、帝王切開後の体の疲れを意識するようになった。還暦だからかもしれない。なので、帝王切開後に診療となると、ちょっと体が進まない。緊急帝王切開ならば仕方がないが、緊急帝王切開でなければ、できるだけ私の負担がすくないように、と考えている。そのためにはスタッフの充足、執刀時間への配慮が必要である。

また不思議なもので、これが助手だとその負担は大きく減る。お気楽にできるからかな、とおもうけれど、やはり背負う責任の重みが違うということであろう。開業医であり、院長であり、理事長であり、すべての診療行為の責任の重みは結構重たいのである。

となれば、やはりこの重みから解放されるのは、引退の時しかないわけで・・・・。ということは、引退できるまでは、あれやこれやと工夫しながらその重みを減らす、あるいはその重みから早期に回復する手段を考慮するしかないわけで・・・・


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これは去年のバラの種の発芽。こうした園芸も気分転換として必要である。とくに今は膝の調子がわるく、しゃがみたくないので、立ってできる作業で考えると、この週末に種集めをして、と。問題は、肝心の種があるかな、と。

職場でのクラスターを避けるために、換気の必要性があちこちで言われている。

日本産婦人科医会からもこのような映像が届いた。


医療安全部会より

院内の感染症対策の強化について、主に換気についての動画です。

動画:https://youtu.be/V2uhuNICCIk

演題:院内の感染症対策の強化について

演者:医療安全委員会委員、J-CIMELS理事(京都_ハシイ産婦人科院長) 橋井康二


室温19度、湿度40%、CO2濃度1000ppm以下を保つように、換気をすること。そして職場のクラスターを避けるために、その配慮をすることと。

厚労省からもこのような通達が出ている。
冬場における「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法 (mhlw.go.jp)



いうことで、さっそくCO2センサーをアマゾンで発注した。と同時に、当院には、24時間換気のシステムが設置されているので、この換気システムを常時作動させるように徹底した。実は、冬場はこの換気を作動させると、当然ながら外気が流れ込んでそこだけ寒いので、個人的には少し抵抗があった。しかし、今回の橋井先生の話でその必要性が十分に理解できたので、当院のシステムを十分に活用することにした。

次に職員休憩室も、十分な距離を保ち、昼食時の会話を禁止することにした。昼食時にマスクを外して会話して、感染が生じてクラスターとなる。なので、個食となり仕方がないけれど・・・・。当然ながら、CO2センサーが届けば、それを設置して、換気もさらに考慮してもらうことになる。

ただそうはいっても、授乳室、新生児室は、この温度では厳しい。授乳中の方が19度では寒いであろうし、また新生児の管理の観点からすれば、この温度では体重が減少したり、風邪をひいてしまうかもしれない。ということは、これらの部屋にまず感染を持ち込まないように、そして十分な換気をということになる。

ということで、従来の当院の換気システムを常時作動させ、CO2モニターでCO2濃度を観察し、必要であれば、HEPAフィルターのある空気清浄機を作動させることとした。早く届かないかな、と。


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このコロナ渦で、アマゾンは大繁盛と聞く。そのため宅配業者の方々も大変であろう、とも。でもその陰で、ステイホームが保たれるので、ありがたい限りである。

しかし、ここでふと思う。もともと私の生活はステイホームのようなものであった。不精で混雑のある場所に行くことは嫌だったし、週末は私の趣味の調理であり、余暇は園芸や自転車乗りやドライブ。ただ、友人の会食ができなくなったこと、そして各種講習会が中止となり、ズームほかで開催となり、逆に勉強の機会が増えた。

写真はようやく開きつつある椿。今日くらい咲くかなと思ったが、今日は天気が悪そうだからな・・・



以下は母子保健法の総則の1-4条までである(e-Gov法令検索より)

(目的)
第一条 この法律は、母性並びに乳児及び幼児の健康の保持及び増進を図るため、母子保健に関する原理を明らかにするとともに、母性並びに乳児及び幼児に対する保健指導、健康診査、医療その他の措置を講じ、もつて国民保健の向上に寄与することを目的とする。
(母性の尊重)
第二条 母性は、すべての児童がすこやかに生まれ、かつ、育てられる基盤であることにかんがみ、尊重され、かつ、保護されなければならない。
(乳幼児の健康の保持増進)
第三条 乳児及び幼児は、心身ともに健全な人として成長してゆくために、その健康が保持され、かつ、増進されなければならない。
(母性及び保護者の努力)
第四条 母性は、みずからすすんで、妊娠、出産又は育児についての正しい理解を深め、その健康の保持及び増進に努めなければならない。
 乳児又は幼児の保護者は、みずからすすんで、育児についての正しい理解を深め、乳児又は幼児の健康の保持及び増進に努めなければならない。

母性と乳幼児の尊重、そしてその維持のために母性は自ら進んで、正しい理解を深め健康増進につとめなければならない、とは大変な努力義務が期待されている、とこの文章を読んで思う。乳児また乳幼児の保護者には、育児についての正しい理解と乳児、乳幼児の健康の保持及び増進につとめなければならい、とこちらにも努力義務がある。

この法律により、低出生体重児や母子手帳、養育医療などの諸項目が定められている。つまり、国は妊婦健診などの体制を整備するから、妊婦様は産後の皆様は自分自身の健康と育児に責任を持ちなさい、ということかな、と。

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法律というと、カタカナ交じりの口語体で読みにくいかな、と思っていたら、この法律は総則はよみやすいし、わかりやすいと思う。後々の文章は、だんだん面倒で、法律らしくなってくるけれど・・・。

さて、この法律によって、妊婦検診が定義され、その項目を遵守しながら、妊婦様とお子様の安全な発育を見守ることとなる。
大多数の妊婦様は、極端なことを言えば、何もしなくても、健康に生まれてくるのではないかと思っている。

しかし、時には何かが起こる。自然の摂理に従えば、偶然かもしれないし、運命かもしれない。そうした形で出生を迎えるという考えもあるかもしれない。自然の世界においては、次世代を生み育てることは多少なりともリスクであり、野生の世界であれば出産時あるいは新生児が外敵から襲われることもあるかもしれない。

人間界においては、出産と生後のリスクを少しでも軽減できるように、そして元気な新生児を得て、次世代を育てるために、人々が知恵を絞り、こうした制度ができてきたのであろうと思う。

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ただ法律ができてから、時間が経過し、医療的背景も変わる。そうなると時世に合わない項目も出てくる。妊婦健診においても、現在では必ずしも重要視されない項目も出てくる。そこをどのように選択するか、これが妊婦健診を委託された医療施設に求めらていることであると思う。ただし、そこまで自由裁量が認められているか、となると少し微妙な気もする。

グリーンヒルにおいては、基本的に母子手帳の項目はできるだけ記載するに様にしている。また、得られた検査結果は母子手帳に添付している。ただ、NST検査は分厚いし、結果として紙出力ができないものは、カルテのみの記載となるけれど・・・・。

検査項目も、解釈によっては評価が変わる。また検査法によっては、かならずしも本来の検査とはならず、別な値をひっかけていることもある。なので、本来の検査結果と、カモフラージュのような効果を見極めながら、判定することも必要である。

ずっと同じことをやっているようで、実は少しずつ変わっている。それが当院の妊婦健診である。

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そして時に院長は体重に厳しすぎるといわれる。妊婦様に食べたものを記載して見せろなんてプライバシーの侵害だとおもわれているかもしれない。また1日に何回も血圧を測るなんて面倒だ、と思われるかもしれない。どこそこのクリニックや病院に行けと言われる、と。

でも、こうしたことも私なりの配慮であるけれど、母子保健法の第4条によれば、母性は自らの努力義務があるわけで、私はそれを促しているだけに過ぎない。あとはそれが嫌味にならないようにお伝えすることである、と改めて感じるばかりである。嫌味にならないように、と。

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たまに夕暮れ時をとってみた。クリニック屋上から西を望む。金峰山もカメラを借りれば頂上が見える。雲仙もうっすらと。

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過去2回に書いたように、妊婦健診は母子保健法に基づき行われている。実際には、国の定めた法律に従い、各自治体が各産科施設に項目を委託する、という形となっている。体重や血圧などの項目はわかりやすいけれど、でも、体重計の精度や、血圧は測定方法によって微妙に異なる。尿糖、尿蛋白も、通常は試験紙法を使うことが多いと思うけれど、施設によってはきちんと定量をしているところもあるかもしれない。

感染症の検査となると、さらに面倒で、検査方法によって評価が異なることもある。抗原を調べるのか、抗体を調べるのか、あるいはPCR検査をするのか、と。大きな病院であれば院内ですべての検査が可能かもしれないが、当院のような診療所であれば、迅速法以外の検査はほとんど外部委託である。当然ながら、委託する会社によって、検査方法が異なることもある(感度、各種測定法など)。

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超音波検査も同様である。というか、まず使用する機器によって見えるものが全然ことなる。4D超音波ができるような機種であればそれなり画像解像度があるけれども、その4Dによっても高度医療施設で使用する機器と、当院で使用する機器には大きな差がある。その最大の理由は超音波機器のお値段である。ましてや、妊婦健診を行わない施設であれば、4D超音波は不要かもしれない。といっても、最近は不妊症施設での4D超音波採用もあると聞いているが・・・。

さらにいうならば、超音波機器を取り扱う術者の技量にも当然差があることであろう。それなりのものが見えることで、それではこれは?という疑問も生じる。しかし、見えなければ疑問も生じない。まして、産婦人科医師となって、月日がたてば、最新の医療知識は習得できても、超音波機器を適切に取り扱い、適切なパラメーターをすべて検索することは難しい。

最近はガイドラインはやりで、産科診療ガイドラインに従って、超音波の検査を行うことになるけれど、私のような60を超えた医師が、そのすべての項目をきちんと見るなら、それなりの時間がかかるし、それを毎回行うことは不可能である。ましてや、私の観察した項目が、本当にガイドラインに従った項目なのか、確認するすべはない。

以前里帰りの方がいらっしゃった。残念ながらその方の超音波検査はBPD(児頭大横径)のみであった。妊婦様にお尋ねすると70近い高齢の医師であった、と伺った。で、当院で計測するとどうも小さいようで、それからあれこれ検査した。逆に、児が予想以上に大きい場合もあった。どちらにしても、一定の幅をもって胎児は生育するわけであるが、その枠を超えていれば、当院での出産は難しく、専門医を紹介という形となる。

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妊婦健診を行って、正常に普通に生まれる方が一番多い。でも時には何かが健診で見つかって、どこかに紹介という場合もある。そしてさらにいえば、何も見つからなかったけれど、生まれたら大変であったということもあるかもしれない。

残念ながら、すべてをきちんと予測することは難しい。せめて、私と当院にとってできることは、可能な範囲でできることをということになる。まして今はコロナ過が叫ばれる時期であり、コロナの感染をさけるために3密を避け、濃厚接触をさけ、ということであれば、適切な時間で検査が終了することも望ましい。くりにっくのなかで多数の人が長時間滞在することは望ましいことではない。

つまり、現行の当院の実力の範囲内で、適切に健診を行うことが望ましいわけで、当院の実力では対応できない時には早めに高次医療施設に相談するあるいは搬送する、という現況を続けざるを得ないかな、とも思う。

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写真は中庭の蠟梅である。1月14日に、待合室側から見たときに、まだ葉っぱが落ちていないせいもあるが、咲いていない、と思っていた。1月15日国体通り側から見ると、数輪咲いていた。(一番上の写真)。でもまだつぼみが多い。あらためて中庭にはいってみると、かすかに香るような・・・・。

蠟梅は、この寒い時期に咲くことも一つであるけれど、その寒い中にかすかに漂う香りも楽しみの一つである。残何ながら、待合室でお待ちの方々には、においを届けることはできないけれど・・・・

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